柔整ホットニュース

特集

これからの日本の医療と保険制度

2010/10/16
Aさんとの関わりの中で迫られることになった「11の選択」~まとめ

第1の選択

重度の変形性膝関節症で、安静時の疼痛も出てきてしまっている中、一人暮らしの生活を支えるため頑張って仕事を続けていた、69歳女性のAさん。
ある日会社から突然解雇を告げられた。
「もうどうしたらいいのかわからない。」と、診察室で思わず泣き出してしまったAさん。
この時、あなたならどうする?

 

第2の選択

やっとの思いで次の仕事は見つかったが、膝の痛みはどんどんひどくなっていった。
「滅茶苦茶に痛い。」「我慢できない痛みになってきた。」と漏らすようになったAさん。
この時、あなたならどう対応する?

 

第3の選択

手術は仕事があるから、とてもじゃないけど受けられないというAさん。
しかし、膝の病状はかなり重篤であることが推測される。
この時、あなたならどういう提案をする?

 

第4の選択

クリニックで撮影したMRIとレントゲンのデータを受け取ったあなた。
画像からは、重度の変形性膝関節症による骨髄浮腫も出現、関節が破壊されてきているひどい状態がみられた。もう、自分たちの施術で痛みを減らしていけるレベルではない。
しかしAさんの生活状況では、手術を受けることは簡単なことではない。
この時、あなたならAさんにどう説明して、どんなアドバイスをする?

 

第5の選択

膝関節専門医の先生の診断を聞いて、やっと手術を決心したAさん。
しかし会社からは、「そんなに休まれては困る。手術を受けるなら解雇だ。」と告げられてしまった。どうしたらいいのか途方に暮れるAさん。
この時、あなたならどうAさんにアドバイスする?

 

第6の選択

手術の予定日が近づいてくる中、友達の勧めで別の整形外科医院でヒアルロン酸注射を受け始めたAさん。
MRI画像を見ているあなたとしては、「痛みが減ってきた」と言うAさんの言葉を、そのまま信じてあげることができない。本当は痛いのを我慢しているように感じる。
この時、あなたならAさんにどう接する?

 

第7の選択

新しく通い始めた整形外科医院の先生に、「手術はしなくていいんじゃないか。今は良い状態なんだから、あえてすることはない。いずれまた痛くなってくることはあるかも知れないけど、そうなったらまた考えればいいじゃないか。」と言われたと言うAさん。自分もそう思うので手術をキャンセルしようと考えているとのこと。
スタッフから、ある日のカンファレンスであなたはこの話を聞かされた。
「患者さんと整形外科医院の先生が決めた形で、今回の手術は取りやめることにして、また痛くなったら考えればいいじゃないか」という流れに全体が傾いていく中、“何かが違う”と即座に感じてしまったあなた。
この時、あなたが次に取る行動は?

 

第8の選択

中心軸は言うまでもなくAさんの幸せだ。しかし幸せの形は人それぞれに違う。Aさん自身が“本当に”幸せになったときの姿を想像できるかどうかが鍵だと考えたあなた。
この時、あなたならどのように自分の考えをまとめる?

 

第9の選択

Aさんが、「生活の心配さえなければ本当は手術を受けたい」と今でも思っているなら、やはり手術を受けた方がいい、という結論に至ったあなた。
しかし、手術予定日はもう2日後に迫っている。
この時、あなたなら一体どうする?

 

第10の選択

「生活の心配がなければ、本当は手術を受けたい」と答えたAさん。手術後のリハビリは個人差があり、3ヵ月かかるか6カ月かかるかわからない。
この時あなたは、果たしてどういう行動に出る?

 

第11の選択に向かって

手術後の経過が思わしくないと落ち込むAさん。
拝見したところ、確かにいい状態とは言えないが、炎症症状などはそれ程ひどいわけではなかった。しかし、ROM制限はまだかなりあり、患者さんはとても満足しているとは言えない。
この時、あなたは何を感じ、どのように考え、どういう未来を目指そうとする?