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「柔道整復の歴史的背景からみる傷病名(負傷名)見直しの
必要性」(上)
第63国会・衆議院本会議
1970年3月17日(火)
倉成正君
ただいま議題となりました二法案の趣旨弁明を申し上げます。
まず、柔道整復師法案について申し上げます。
柔道整復技術は、その沿革等において、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師等とは異なる独自の存在を有しており、また、その施術の対象ももっぱら骨折、脱臼の非観血的徒手整復を含めた打撲、捻挫など新鮮なる負傷に限られているのであります。
しかし、現状におきましては、柔道整復師も同じ医業類似行為の範疇にあるということで、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師等に関する法律によって規制されているのであります。
このような柔道整復術の実態にかんがみ、本案は、柔道整復師についての単独法を制定し、柔道整復業の発展をはかろうとするものであります。
なお、この際、柔道整復の業務並びにあん摩マッサージ指圧、はり、きゅう等の業務が一層適正に行われるようにするため、罰則の強化整備を行うとともに、従来政令及び省令で定められておりました一部の規定を法律上の規定といたす等、所要の改正を行おうとするものであります。
何卒ご審議の上、すみやかにご可決あらんことをお願い申し上げます。
第63国会・参議院社会労働委員会
1970年3月24日(火)
- 本日の会議に付した案件
- ○
- 柔道整復師法案(衆議院提出)
- ○
- 建築物における衛生的環境の確保に関する法律案(衆議院提出)
- ○
- 社会保障制度等に関する調査(生活保護に関する件)
委員長(佐野芳雄君)
ただいまから社会労働委員会を開会いたします。
柔道整復師法案(衆第6号)を議題といたします。
提出者 衆議院社会労働委員長代理理事 佐々木義武君から提案理由の説明を聴取いたします。佐々木君。
衆議院議員(佐々木義武君)
ただいま議題となりました柔道整復師法案の提案の理由をご説明申し上げます。
柔道整復技術は、日本において、長い伝統のもとに発達してきた非観血的手技整復療法として、医療の分野を担い、西洋医学の導入研究と相まち、現代においても必要欠くべからざる治療技術として国民大衆の支持を受けているのであります。特に、政府管掌健康保険等については、施行者団体と各種保険者等との間に施術協定が締結され、社会保険の給付として広範に行われるようになってきているのであります。
かように、柔道整復師の場合は、その沿革等において、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師等とは異なる独自の存在を有しており、また、その施術の対象ももっぱら骨折、脱臼の非観血的徒手整復を含めた打撲、捻挫など新鮮なる負傷に限られているのであります。
しかし、現状におきましては、柔道整復師も同じ医業類似行為の範疇にあるということで、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師等に関する法律によって規制されているのであります。
本案は、以上のような柔道整復術の実態にかんがみ、現行のあん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師等に関する法律から柔道整復師に関する規定をはずして、ます。
なお、この際、柔道整復の業務並びにあん摩マッサージ指圧、はり、きゅう等の業務が一層適正に行われるようにするため、罰則の強化整備を行うとともに、従来政令及び省令で定められておりました一部の規定を法律上の規定といたす等、所要の改正を行おうとするものであります。
以上が本法律案を提出いたしました理由及びその概要でありますが、何卒慎重ご審議の上、すみやかにご可決あらんことをお願い申し上げます。