柔整ホットニュース
特集
「柔道整復の歴史的背景からみる傷病名(負傷名)見直しの
必要性」(上)
第63国会・衆議院社会労働委員会
1970年3月12日(木)
本日の会議に付した案件
柔道整復師法案起草の件
倉成委員長
これより会議を開きます。
まず、柔道整復師法案起草の件について議事を進めます。
本件について、田川誠一君より発言を求められておりますので、これを許します。
田川誠一君。
田川委員
本件につきましては、自由民主党、日本社会党、公明党、民社党、日本共産党、五常委員の協議に基づく試案がございます。各委員のお手元に配布してありますが、五党を代表して、私からその趣旨をご説明申し上げます。
柔道整復技術は、日本において、長い伝統のもとに発達してきた非観血的手技整復療法として、医療の分野を担い、西洋医学の導入研究と相まち、現代においても必要欠くべからざる治療技術として国民大衆の支持を受けているのであります。特に、政府管掌健康保険等については、施行者団体と各種保険者等との間に施術協定が締結され、社会保険の給付として広範に行われるようになってきているのであります。
かように、柔道整復師の場合は、その沿革等において、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師等とは異なる独自の存在を有しており、また、その施術の対象ももっぱら骨折、脱臼の非観血的徒手整復を含めた打撲、捻挫など新鮮なる負傷に限られているのであります。
しかし、現状におきましては、柔道整復師も同じ医業類似行為の範疇にあるということで、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師等に関する法律によって規制されているのであります。
本案は、以上のような柔道整復術の実態にかんがみ、現行のあん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師等に関する法律から柔道整復師に関する規定をはずして、柔道整復師についての単独法を制定し、柔道整復業の発展をはかろうとするものであります。
なお、この際、柔道整復の業務並びにあん摩マッサージ指圧、はり、きゅう等の業務が一層適正に行われるようにするため、罰則の強化整備を行うとともに、従来政令及び省令で定められておりました一部の規定を法律上の規定といたす等、所要の改正を行おうとするものであります。
この際、私は五党を代表いたしまして、動議を提出いたしたいと思います。
お手元に配布してあります試案を成案とし、これを本委員会提出の法律と決定されんことを望みます。
委員各位のご賛同をお願い申し上げます。