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㈱大正オーディットに聞く!

2011/07/16

近年、保険財政はいよいよ厳しくなるいっぽうである。そういった中で、健康保険組合は様々な努力を強いられている。
民間調査会社に業務委託していることも一番には財政的な問題が大きいようである。医療費の適正化について先鞭を奮う㈱大正オーディットは、レセプト点検会社の老舗である。その東京本社業務統括部部長である尾上一茂氏に率直な意見をうかがうことが出来た。

 

柔道整復療養費点検業務民間受託会社にお聞きするシリーズ第1弾!
㈱大正オーディット 東京本店業務統括部部長 尾上 一茂 氏

―会社設立の経緯と趣旨をお聞かせください。

弊社は、医科のレセプトの点検会社として設立し、創業から24年経ちました。柔整療養費の点検業務は、元々医科のレセプト点検を行う中で、お客様から柔整療養費も一緒に見てくれないかというお話があり、それで始めた事業部門で、やっと10年が経ったところです。お陰様で現在、医科レセプトのほうは120健保ぐらいお取引がございます。柔整療養費のほうは120を少し超えたぐらいの保険者とのお取引がございます。医科のレセプトに関しましては安定的といいますか、医科のレセプト自体、支払い基金が一次審査を行っておりますし、委託会社も幾つかございますので、そういった意味で急激な伸びはありませんが、それでも徐々に医科のほうも増えてはおります。やはり伸び率が高いのは柔整のほうです。
設立の目的や趣旨につきましては、昭和59年の創業以来、一貫して「健康のコストと質について、様々な局面で〝最良のソリューション〟を提案する企業」として、レセプト点検審査を中心として、健康保険の保険者からの様々な要望に応える業務を展開しており、近年は適正な医療のあり方を問うフィールドについて、治療の領域はもとより、予防・健診・介護の領域までを視野におさめた「広角度の健康サポート」に向けて事業スパンを拡張し、保険者がよりきめ細かく、より効率的に機能を発揮できるよう体制を磐石なものとしております。

 

―業務の流れについて教えてください。

実際の業務の流れとしましては、先ず最初に、お預かりした支給申請書用紙の大枠の確認、保険者番号の間違いはないかといった確認を行います。同時にコード化したり符番をしたり、ナンバリングをしたり等の事務作業を行います。それが終了した後に入力作業を行います。記号番号、柔整師のお名前、負傷部位、最終的には支払い金額の入力をします。入力した結果、私ども照会状を送る対象者の条件がございます。その条件で、システム的に対象者を抽出し、送るための情報入力を行います。次に照会状を出力して、加入者の方に照会状の発送をするといったところまでが一連の業務です。実際に照会状をお送りしてご回答いただいた内容を再度入力しまして、その結果、支給申請書に書かれている内容と回答頂いた内容の相違、例えば「日数が異なる」や「金額が異なる」等があればお電話で回答内容に間違いがないかどうかの確認をさせて頂いています。そうしないとどうしても3ヶ月、4ヶ月前のことをお聞きしておりますので、ご本人の勘違いということもございます。ご本人が回答に間違い無い事の確認が取れれば、返戻の付箋を作ります。後は、書面の点検です。例えば、近接部位であるとか、支払い金額の割合が違う等の書面点検も行って、全部の返戻付箋案を作成し、保険者へ納品します。従って、保険者は返戻付箋案を全て確認した上で、最終的な判断「これは、返戻」ということで保険者から、各柔道整復師、若しくは団体に付箋用紙をお送りいただく、これらが一連の業務の流れです。その中で、支払いまで受託しているお客様につきましては最終的に支払いの対象者をご連絡します。ここから先は、保険者の資格で不支給、一部支給、或いは確認のため保留をする等、今月支払うものの内容の変更をご連絡いただいた上で、最終的な支払い対象者を決定し、振り込みをしていくという業務内容です。

 

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