menu

東日本大震災を決して忘れない 、忘れてはならない!

2014/04/16

【地域包括ケアシステムにおける柔道整復師の活用の提案】

①医療(療養費)として
柔道整復師の業務である骨折、脱臼、打撲、捻挫、挫傷(肉ばなれ等)、またそれらに伴う関節拘縮等を取り扱う職種として、地域包括ケアシステムの中で社会的・人的資源として貢献させていただきたい。(骨折・脱臼に関しては応急の場合を除き、医師の同意を得る)

②介護予防(機能訓練指導員)として
地域支援事業等における運動器の機能向上を必要とされた方に対して、地域包括支援センターを通して、接骨院・整骨院を地域の運動機能向上拠点として活用していただきたい。

【現在の社会保障制度に対するメリット】

既存の柔道整復師(接骨院・整骨院)を部分医療や介護予防提供施設として活用できるため、新たな資本投資をする必要がない。また、費用面で既存の医療・介護提供先より、安価で提供できる。

公益社団法人日本柔道整復師会では、「介護予防・機能訓練指導員認定柔道整復師講習会」(注1)を、平成17年度から開催して、会員の資質向上に努めてきた。もともと、柔道整復師(接骨院・整骨院)は骨折、脱臼等の施術経験から、加齢による筋力低下やバランス能力向上の機能訓練を行ってきた経緯がある。地域包括ケアシステムなどへの参加については、公益社団法人の会員として講習会を受けた柔道整復師を是非とも活用していただきたい。

注1
機能訓練とは、日常生活を営むために必要な機能の減退を防止するため、機能訓練指導員(医師・歯科医師・看護師・柔道整復師・PT・OT・あん摩マッサージ指圧師等)が行う訓練である。

 

-社会に求められる柔道整復師・柔整師としての矜持-

現在の日本は世界に例をみない高齢化率の急激な上昇と、同時に出生率の低下を合わせて進む人口減少社会を突き進んでいます。その中で柔道整復師は、本来の負傷に対する治療行為の部分医療分野だけではなく、機能訓練指導員という立場から、介護・福祉の分野でも、求められ活躍できる職種者であらなければならないと考えます。

これまでの歴史の中で柔道整復師は時代とともに変遷を重ねてきました。今の時代を見てみると、柔道整復師が増加の一途をたどり柔道整復療養費の伸び率を上回る勢いで免許者数が増加して、柔道整復師の飽和状態が叫ばれています。また、それに付随してか、いろいろな問題が発生し社会からとかくの風評を受けています。

日本伝統の民族医療をルーツにもつ職種を生業に選んだ者としては、先達の歴史に思いをいたし、新たな発展をもたらして後進に引き継ぐ責務を常に意識することが絶対であると考えます。

最後に、東日本大震災から3年が経過し、今後予測される首都直下、東海、東南海、南海地震などの大規模災害においては、東日本大震災と同様の規模を想定して、二度と「想定外」という最悪の結果とならないように備えなければなりません。政府からは、そのような大規模災害を想定した防災や減災の対策大綱が打ち出され、行政はそれぞれに対応を急いでいるところです。しかしながら、いつの時代においても、大自然は人間の想像と対応を超えた、言葉では到底表わせない災禍を容赦なくあびせてきます。大規模災害時のライフライン機能が不能となった状況下では、私たち柔道整復師の技術や能力が非常に有用となります。国民に必要とされ、そして負託に応えるべく、一人ひとりの柔道整復師が覚醒し意識を高くしてゆかなければなりません。

 

前のページ 次のページ
大会勉強会情報

施術の腕を磨こう!
大会・勉強会情報

※大会・勉強会情報を掲載したい方はこちら

編集部からのお知らせ

メニュー