柔道整復師国家試験対策【第8回:生理学のポイント ―尿の生成~感覚編―】
今回で8回目となる国家試験対策講座。前回に引続き生理学の主要ポイントをお送りさせて頂きます。国家試験まで残り半年を切りました。毎回言わせていただきますが、早い時期からの準備が大事となります。今回は、尿の生成、神経、筋肉、感覚の整理になります。
尿の生成
- 1)
- 腎機能を四つ
①体内の不要物質の排泄(窒素化合物/尿素、尿酸、クレアチニン、乳酸、など)
②体液恒常性維持機能(体液浸透圧、体液量、体液pH、電解質調節)
③ホルモン産生(レニン、エリスロポエチン)
④活性型ビタミンDの合成
- 2)
- 糸球体ろ過圧の求め方
糸球体ろ過圧=糸球体血圧 -( 膠質浸透圧 + ボーマン嚢内圧 )
- 3)
- 毎分腎血液流入量、毎分糸球体血漿流入量、毎分糸球体濾過量 1日の糸球体濾過量、1日ろ過量
毎分腎血液流入量=1200ml
毎分糸球体血漿流入量=625ml
毎分糸球体濾過量=125ml
1日糸球体ろ過量=180l 1日尿量=1.5l
- 4)
- 糸球体からボーマン嚢へろ過できないもの
血球成分(赤血球、白血球、血小板)、血漿蛋白(アルブミン、グロブリン、フィブリノゲン)
- 5)
- 尿細管で完全再吸収されるもの
グルコース、アミノ酸、クレアチン
※再吸収される代表物質:ナトリウムイオン、塩素イオン、重炭酸イオン
- 6)
- 尿細管で分泌されるもの
カリウムイオン、水素イオン、アンモニア
- 7)
- 水、ナトリウムイオンの再吸収量が最も多い部位
近位尿細管
- 8)
- 水、ナトリウムイオンの再吸収が起こらない部位
水:ヘンレの係蹄上行脚
ナトリウムイオン:ヘンレの係蹄下行脚
- 9)
- 水、ナトリウムの再吸収がホルモン依存性の部位
ナトリウムイオン:遠位尿細管、集合管
水:集合管
- 10)
- 代表的な尿中有機物質
尿素 尿酸 馬尿酸 窒素 クレアチニン
- 11)
- 再吸収も分泌も行われるもの
カリウムイオン
- 12)
- 排尿中枢の存在部位
橋 仙髄
- 13)
- 蓄尿・排尿時の膀胱壁(排尿筋)と内尿道括約筋の反応
蓄尿:膀胱壁(排尿筋)弛緩、内尿道括約筋 収縮
排尿:膀胱壁(排尿筋)収縮、内尿道括約筋 弛緩
- 14)
- 蓄尿と排尿の自律神経優位
蓄尿:交感神経
排尿:副交感神経
- 15)
- 膀胱へ分布する交感神経、副交感神経の別名
交感神経:下腹神経
副交感神経:骨盤神経
- 16)
- 外尿道括約筋を支配する神経
陰部神経
神経
- 1)
- 脱分極時に細胞内に流入するイオン
ナトリウムイオン
- 2)
- 脱分極時に透過性が上昇するイオン
ナトリウムイオン
- 3)
- 再分極時に細胞外に流出するイオン
カリウムイオン
- 4)
- 再分極時に透過性が上昇するイオン
カリウムイオン
- 5)
- 活動電位中にナトリウムチャネルの活性化が起きる時期
脱分極時
- 6)
- 活動電位中にカリウムチャネルの活性化が起きる時期
再分極時(脱分極により膜電位が最大に上昇した時点)
- 7)
- 神経細胞の興奮活動で特異的に認められる電位変化
過分極(後過分極)
- 8)
- 興奮伝導の三原則
絶縁性伝導、不減衰性伝導、両側性伝導
- 9)
- 有髄線維でしか認められない興奮伝導
跳躍性伝導
- 10)
- 興奮の伝導速度の決定要素
軸索の直径(その他温度の影響をうける)