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柔道整復師国家試験対策【第7回:生理学のポイント ―消化吸収~骨編―】

2015/08/16
生殖
1)
主生殖器の原基と分化

原基:生殖腺隆起髄質/皮質
分化:
生殖腺隆起皮質:卵巣
生殖腺隆起髄質:精巣
※妊娠7Wから始まる

2)
副生殖器(内生殖器)の原基と分化

原基:ウォルフ管、ミューラー管
分化:
ウォルフ管:精巣上体、精管、精嚢、射精管
ミューラー管:卵管、子宮、腟上部
※妊娠8週から始まる

3)
勃起反応と射精反応の自律神経優位

勃起:副交感神経反応
射精:交感神経反応

4)
卵巣周期の段階と特徴

卵胞期:原始卵胞が成熟卵胞(グラーフ卵胞)へ発育
(成熟度に比例して、エストロジェンの分泌増加、卵胞後期で最大)
排卵期:黄体形成ホルモンにより、成熟卵胞から卵細胞が排卵
黄体期:排卵後の卵胞が、赤体⇒黄体⇒白体となり退縮消失する
黄体の時期にプロジェスチンが分泌

5)
月経周期の段階と特徴

増殖期:子宮粘膜機能層が増殖(エストロジェンの作用)
分泌期:子宮粘膜から粘液分泌亢進/着床の容易化(プロジェスチンの作用)
月経期:増殖・分泌していた子宮粘膜の脱落

6)
卵子と精子の寿命

卵子:2~3日
精子:2日

7)
受精卵の卵割開始時期

受精後直ちに

8)
胎盤の構成要素

基底脱落膜、胎盤腔(絨毛間腔)、絨毛膜有毛部

9)
胎盤の機能

①母児間の物質交換
②ホルモン産生

10)
胎盤ホルモンの種類と分泌増加時期

①絨毛性性腺刺激ホルモン/hCG:妊娠初期、妊娠反応
②絨毛性乳腺刺激ホルモン/hCS:妊娠後期
③プロジェスチン
④エストロジェン

 

1)
膜性骨化と軟骨性骨化により形成される骨

膜性骨化:頭蓋骨、下顎骨
※太さの増加に関与
軟骨性骨化:四肢骨、骨盤、椎骨、頭蓋底の骨
※長さの増加に関与

2)
骨形成に関わる因子

①上皮小体ホルモン
②カルシトニン
③ビタミンD
④外力
※骨形成(骨再形成)、骨吸収(骨再吸収)
骨形成:骨芽細胞により、骨基質が形成され、骨塩が沈着
骨吸収:破骨細胞により、骨基質が破壊され、骨塩が血中へ
※骨塩:カルシウム、リン酸塩など

3)
カルシウム代謝に関与する代表的ホルモン

①上皮小体ホルモン
②カルシトニン
③ビタミンD

4)
カルシウムイオンの役割

①神経伝導/伝達
②筋収縮
③血液凝固など

5)
テタニー徴候の代表例

クボステック徴候、トルソー徴候

6)
ビタミンDについて(合成/活性について)

皮膚で紫外線を照射されることにより前駆体が形成
その後、肝臓、腎臓で処理を受け活性型となる

7)
ビタミンDの血中カルシウム・リン濃度に対する作用

カルシウム:上昇  
リン:上昇

8)
カルシトニンについて(分泌部)

甲状腺傍濾胞細胞

9)
カルシトニンの血中カルシウム・リン濃度に対する作用

カルシウム:低下 
リン:低下

10)
パラソルモン(上皮小体ホルモン)について(分泌部)

上皮小体(副甲状腺)

11)
パラソルモンの血中カルシウム・リン濃度に対する作用

カルシウム:上昇
リン:低下

 

如何でしたでしょうか。消化吸収13項目、代謝21項目、体温13項目、内分泌29項目、生殖10項目、骨11項目の全97項目のポイントをお送りしました。今回は夏休み期間中ですので、これまでより少し内容ボリュームが満載です。生理学はしっかりと知識を整理し、他の部分と混同しないようにすることが大切です。ひとつひとつを確実に自分の知識とするように心がけて下さい。今回の部分からは6-7題程度の出題が予想されます。内分泌は皆さん苦手とされる方が多いと思いますが、今回の主要ポイントは、さほど細かな部分は提示していません。しかしながら今回提示した内容で十分に対応出来るはずです。是非得意分野となるように今のうちからこつこつと励んで下さい。次回は、生理学の残りの部分を全て提示します。まだまだ暑い日が続きますが、一生のうちに遊ばない夏休みがあっていいじゃないですか(笑)。是非、今年の夏は勉学に励む夏として下さい。

西村 雅道

●プロフィール

西村 雅道
柔道整復師、鍼灸師、柔道整復専科教員、医科学修士
平成15年より平成26年まで学校法人杏文学園東京柔道整復専門学校に在職、同校の国家試験対策を牽引。また国家試験対策塾『杏文塾』の代表として同塾を運営。著書に一般臨床ポイントマスター。現在北里大学大学院博士課程に在学。

 
 
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