menu

柔道整復師国家試験対策【第7回:生理学のポイント ―消化吸収~骨編―】

2015/08/16
体温
1)
深部体温測定部の中で信頼性の高い部分

直腸温>口腔温>腋窩温(温度も信頼性もこの順で高い)

2)
体温の日内変動

朝低く、夕方高い(早朝3〜6最低、午後3〜6時最高)

3)
体温の性周期における変動

卵巣周期の黄体期に高くなる(排卵期は一過性の低下)
黄体ホルモン(プロゲステロン)の作用

4)
特異動的作用

食事後の栄養素を体内に吸収させる為、エネルギー消費した際の熱発生
食後30〜90分

5)
産熱方法

ふるえ産熱:体性運動性神経興奮によって、骨格筋の律動収縮が起こり、熱が発生
非ふるえ産熱:交感神経、ホルモン分泌によって内臓機能が亢進し熱が発生
褐色脂肪組織の燃焼、ホルモン(甲状腺ホルモン、副腎皮質ホルモン、副腎髄質ホルモン、成長ホルモン)

6)
放散方法

輻射、蒸発(不感蒸泄、発汗)、伝導、対流

7)
常温状況で最も放散量が多いものと次に多いもの

輻射(60%)、不感蒸泄(25%)
※高温環境下では、輻射量減少、発汗現象の出現

8)
汗腺の種類と存在部位

エクリン腺(全身にくまなく存在)、アポクリン腺(腋窩、乳暈、会陰など)

9)
汗腺の支配神経と神経伝達物質

交感神経単独支配、アセチルコリン

10)
発汗の種類と分泌部位

温熱性発汗:手掌、足底を除く全身
精神性発汗:手掌、足底

11)
体温調節中枢の存在部位

視床下部
※深部体温受容器:
温ニューロン(体温上昇で興奮→熱放散が起こる)
冷ニューロン(体温低下で興奮→熱産生が起こる)

12)
発熱機序

外因性発熱物質(細菌、ウィルス等)の体内進入→ 外因性発熱物質をマクロファージが貪食→ マクロファージから内因性発熱物質(インターロイキン1)の発現→インターロイキン1の作用によりプロスタグランジンの発生→プロスタグランジンによって冷ニューロンが興奮、温ニューロンが抑制→発熱

13)
暑熱・寒冷順化反応

暑熱順化:
放散能力が向上、産熱能力が抑制→皮膚血流量の増加、発汗量の増加、基礎代謝量の低下  
寒冷順化:
産熱能力が向上、放散能力が抑制→基礎代謝量の増加、皮膚血流量の低下、皮下脂肪の増大

 

内分泌
1)
ホルモンの特性

①内分泌細胞で産生
②血中に分泌され、血液で運搬
③標的細胞に特異的に働く

2)
ホルモンの化学的組成

ペプチド型:視床下部ホルモン、下垂体ホルモン、膵島ホルモン 、消化管ホルモン、上皮小体ホルモンなど
アミン型:副腎髄質ホルモン、甲状腺ホルモン、松果体ホルモン
ステロイド型:性ホルモン、副腎皮質ホルモン

3)
水溶性(親水性ホルモン)の特徴(受容体部、種類、半減期、結合蛋白)

種類:ペプチド型+副腎髄質ホルモン
特徴:受容体は細胞膜、結合蛋白がなく、半減期短い

4)
脂溶性(疎水性ホルモン)の特徴(受容体部、種類、半減期、結合蛋白)

種類:ステロイド型+甲状腺ホルモン
特徴:受容体は細胞内、結合蛋白があり、半減期長い

5)
神経内分泌ホルモン

視床下部ホルモン、下垂体後葉ホルモン、副腎髄質ホルモン

6)
視床下部ホルモンの種類

成長ホルモン放出ホルモン、プロラクチン放出ホルモン、甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン、副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン、性腺刺激ホルモン放出ホルモン、成長ホルモン抑制ホルモン、プロラクチン抑制ホルモン

7)
下垂体前葉ホルモンの種類

成長ホルモン、プロラクチン、甲状腺刺激ホルモン、副腎皮質刺激ホルモン、性腺刺激ホルモン/ゴナドトロピン

8)
下垂体後葉ホルモンの種類

バゾプレシン、オキシトシン

9)
下垂体前葉・中葉・後葉を腺性と神経性との振分け

腺性下垂体:前葉 中葉
神経性下垂体:後葉

10)
性腺刺激ホルモンの種類

男性:間細胞刺激ホルモン、精子形成ホルモン
女性:卵胞刺激ホルモン、黄体形成ホルモン

11)
成長ホルモンについて(作用、分泌機序)

主要な作用:
①骨端軟骨に作用して骨の長径成長
②グリコーゲン、中性脂肪の分解(血糖値上昇、血中遊離脂肪酸上昇)
③内臓諸臓器、各種組織の増殖肥大(蛋白同化作用など)
分泌について:
①覚醒時に比べ睡眠時に分泌増大
②中間代謝では吸収期に分泌増大
③ストレス

12)
プロラクチンについて(作用)

主要な作用:
①乳腺の発育
②乳汁の分泌→乳汁射出ではない

13)
バゾプレシンについて

主要な作用:
①腎集合管での水の再吸収(体液量増加、尿量減少(抗利尿作用))
②血管収縮(血圧上昇)

14)
オキシトシンについて

主要な作用:
①乳汁射出作用(乳汁射出反射)
②子宮筋収縮(ファーガソン反射/分娩反射)

15)
甲状性ホルモンについて(種類、分泌細胞、作用、分泌機序)

種類:サイロキシン、トリヨードサイロニン
分泌細胞:濾胞細胞
主要な作用:
①酸素消費量増大 熱量産生亢進 (エネルギー消費量の増加)
②グリコーゲン、中性脂肪の分解(血糖値上昇、血中遊離脂肪酸上昇)
分泌について:
①暗所、寒冷で増大
②視床下部ー下垂体系の調節
その他:ヨウ素(ヨード)を含む

16)
副腎皮質の層構造と分泌ホルモン

球状層:電解質コルチコイド(アルドステロン)   
束状層:糖質コルチコイド(コルチゾル)   
網状層:アンドロゲン(性腺ステロイド)

17)
コルチゾルについて(作用、分泌機序)

主な作用:
①糖新生
②抗炎症、抗免疫
③血糖値上昇、血中遊離脂肪酸上昇
分泌について:
①日中は午前中に分泌量が多い
②視床下部-下垂体系の調節
③ストレス反応

18)
アルドステロンについて(作用、分泌機序)

主な作用:
①腎遠位尿細管、集合管でのナトリウムイオンの再吸収、カリウムイオンの分泌
②細胞外液量の保持、血圧低下の防止
分泌について:
アンジオテンシンによる→レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系

19)
副腎髄質について(分泌ホルモン、神経支配)

カテコールアミン(アドレナリン、ノルアドレナリン、ドーパミン)→アドレナリンの分泌量が最も多い
交感神経節前線維が支配(自律神経単独支配)
クロム親和性組織

20)
副腎髄質ホルモンについて(作用、分泌機序)

主な作用:
①心拍出量増大(アドレナリン)        
②血管収縮、血圧上昇(ノルアドレナリン)        
③グリコーゲン、中性脂肪の分解(血糖値上昇、血中遊離脂肪酸上昇)        
④熱量産生亢進
分泌調節:
①交感神経興奮        
②ストレス反応(緊急反応)

21)
膵臓にある内分泌細胞群について(名称、部位)

膵島(ランゲルハンス島) 膵尾部に多く存在

22)
膵島(ランゲルハンス島) 膵尾部に多く存在

A細胞:グルカゴン   
B細胞:インスリン
D細胞:ソマトスタチン 
F細胞:膵ポリペプチド   
※B細胞が多い(膵島の中心部に存在)

23)
グルカゴンの作用

主な作用:異化作用
①グリコーゲン、中性脂肪の分解(血糖値上昇、血中遊離脂肪酸上昇)
②糖新生

24)
インスリンの作用

主な作用:同化作用
①グリコーゲンの合成、中性脂肪の合成(血糖値低下、血中遊離脂肪酸低下)

25)
ソマトスタチンの作用

主な作用:その他の膵島ホルモンの分泌抑制

26)
男性ホルモンについて(種類、分泌部、作用)

男性ホルモン=アンドロゲン/アンドロジェン
精巣間細胞から分泌されるアンドロゲン⇒テストステロン   
主な作用:
①生殖器の発育、第二次性徴の発現
(副生殖器系の機能化、変声、体毛発生、生え際の後退、骨格の発達
②精子形成促進(セルトリ細胞に作用)

27)
女性ホルモンの種類

女性ホルモン=卵胞ホルモン(エストロジェン)、黄体ホルモン(プロジェスチン)

28)
エストロジェンについて(性周期に伴う分泌時期、作用)

卵巣周期に伴う卵胞の発育により分泌量が増大(卵胞後期/排卵前期)に最大
主な作用:
①生殖器の発育、第二次性徴の発現(副生殖器系の機能化、体の女性化)
②子宮内膜(粘膜機能層)の増殖
③骨吸収を抑制、骨形成を促進(骨塩の増加)

29)
プロジェスチンについてについて(性周期に伴う分泌時期、作用)

卵巣周期に伴う、黄体の出現により分泌量が増大
主な作用:
①子宮粘膜からの分泌亢進(着床の容易化)
②体温上昇
③受精時、受精卵の発育、妊娠維持作用

 

 
CMC求人
大会勉強会情報

施術の腕を磨こう!
大会・勉強会情報

※大会・勉強会情報を掲載したい方はこちら

編集部からのお知らせ

メニュー