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未来健康共生社会研究会・第2回公開シンポジウムを開催!

2014/03/16

次に静岡県立大学教授で内閣官房参与の本田悦朗氏が『アベノミクスと健康産業』と題して講演を行った。

我々はユニークな日本の文明を大事にしていかなければいけない。絶対孤立してはならない。アメリカのビジネスモデルが世界を覆っていたが、リーマンショック以降、アメリカの文明は脆弱化してきており、この世界には矛盾があるということを自覚しなければならない。それぞれの国にアイデンティティがある。TPP協定の目的は太平洋を取り囲む国々が、ハーモナイゼーションを望むものであるが、アメリカナイゼーションなのではないか。

日本の安全や安心感は常にジレンマの緊張感を孕んでいる等、世界における日本の立ち位置をおおまかに述べた後、アベノミクスの背景について、安倍総理は根本的な病を治そうと思った。貨幣経済は不安定であり、需要が落ち込んで値段が下がる、2年以上続くとデフレーションである。市場経済、円の価値は物価で決まる。インフレになるとお金の価値が下がる。そのバランスをとっているのが日銀である。景気は現役世代や若い人を直撃する。すべての悪循環を変えようとして、大胆な金融政策でデフレを脱却しようということである。

第3の矢は成長戦略で、健康産業はその「日本再興戦略」に入っている。今かなりのスピードで成長しているが、何故成長するのか。アベノミクスがあるからである。供給力と需要力が近づいてデフレギャップを埋める。成長能力、生産能力を上げようとするのが第3の矢である。健康・医療は規制改革の重点分野・実施計画に掲げられた例(2013.6)の中味は、再生医療の推進、医療機器に係る規制改革、一般健康食品の機能性表示を可能とする仕組みの整備、医療のICT化の推進、国家戦略特区の活用である。健康産業は健康寿命の重要性と自己実現、幸福・満足感の追及、そして高齢者の社会貢献、財政負担を軽減し、健康・観光・信仰による地域の魅力を発揮していく。市場の力をどこまで生かせるか。人の尊厳・福祉の公共性VS市場の公共性と日本型モデルの提示をしていくなど解説。

高齢者・若年層等の雇用を促進していく。金融の世界が変化してくると実体経済が変わる。キーポイントは賃金が上がるかどうかであり、基本給が上がらないと国民は安心できない。良い雰囲気が出てきているが4月から消費税アップが行われるので油断できない。金融市場が上がってくることで消費マインドが上がってくる。相当右肩上がりになっており製造が増えているということは需要も増えている。安定を期待し、まともな経済にしていこう。成長戦略には創意工夫が活かされる等、ハイテンポで明快に話した。

 

続いて(株)エイチ・アイ・エス代表取締役会長・ハウステンボス㈱代表取締役社長の澤田秀雄氏が『ハウステンボス健康予防センター構想』を講演。

私自身、沢山病気をしてきた体験を通して病気にならないようにしようと努力した結果、33年間一度も会社を休まずにこれた。どうしたら病気にならないですむか。病は気からといわれるように、心と「気」を大切にすることを第一に考えた。

2つ目は、インドで病気をした経験から「食事」が大切と考え、バランスよく新鮮な物を食べよう。ハウステンボスは18年間赤字で設備過剰でメタボになっていたのでスリム化をはかった。企業とヒトの体は似ているところがある。

最後に考えたのは、住んでいる環境で、「気」と「食事」と「生活環境」の3つが大切なのではないかとして今までやってきた。更に医療観光も行おうと考えた。感動し喜んでいただく。ハウステンボスには自然も多く花が沢山あり医療観光に向いていた。「医食同源」というように食事を充実させる。良い食べ物を提供する努力をしている。伝統的施術を積極的に取り入れながら免疫力を高める先端医療を活用した体質改善・痩身プログラムなども提供し、「病気予防」を図っている。

また新たに「ハウステンボス認知症予防セミナー」を開催し、認知症予防という観点から効果が期待できる有酸素ウオーキングや歌劇セラピー、リズミック体操やアロマスプレー作りなどハウステンボスならではの独自プログラムを用意し、お客様の健康寿命を延ばす取り組みで、病気になりにくいカラダづくりから体質改善まで、滞在できる癒しの環境ハウステンボスで様々な施術とメンタルヘルスケアで日本のみならず、アジアそして世界の人々をサポートすることを目指している等、分り易く述べた。

 

次の講演の前に渥美代表が東京大学時代からのご友人で、日本総合研究所所長の野田一夫先生を紹介し、野田氏は軽妙かつユニークな挨拶を述べて会場の参加者を大いに和ませた。

 

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