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関西・中部地区「柔整師会議&保険者会議」開催!

2011/11/16

去る11月6日(日)、『患者と柔整師の会』が主催する関西・中部地区柔整師会議が京都ロイヤルホテル&スパで開催された。
はじめに『患者と柔整師の会』患者代表の今城康夫氏が、これまでの経過と柔整改革試案の内容について述べ〝活発な意見を賜りたい〟と挨拶した。次に八島事務局長から支援団体であるJB日本接骨師会会長・副会長・理事、地域連絡員7名の紹介が行われた。当日の参加者は約50名であった。

 

引き続き資料説明が行われ、患者会議、柔整師会議、保険者会議を1つのユニットとして7回繰り返し開催してきた、また今年に入って会議を全国展開してきた経緯と11月13日、六本木アカデミーヒルズタワー49階において200名強の総括会議を予定しており、多くの政党政治家や保険者の方々が参加予定である等話した。因みに患者と柔整師の会会員数は現在、4,608名であり、1万名を超えることを目標にしている。本年6月にスタートした接骨院の消費者センター的な役割を担う「患者相談ダイヤル」での苦情相談の報告があり、更には地域連絡員と事務局職員が885件の保険者訪問を行い、その地域連絡員・河村氏と事務局・伊藤氏が保険者の意見と感想を報告した。

続いて八島事務局長が、プロジェクターを用いて構想図並びに療養費支給審査基準設定のための指針について克明な説明を行い〝患者様、保険者、柔整師の三者にバランスよくメリットがなければこの制度は長続きしないものと思っている。保険者にメリットのある制度改革を行うことにより、業界の不正・不当請求を是正できるものを構築していこうと考えた。本構想案は3つの柱から成り立っており、1つは認定登録柔道整復師制度、2つ目は支払機構運営委員会、3つ目は療養費審査委員会の設置である。
認定は、財団法人柔道整復研修試験財団(以下、試験財団)が実施する考査を受験することにより、取得出来るようにしたい。但し、この考査を受けるためには業界団体の実施する集合研修及び臨床研修を受け、受験資格を獲得しなければならない。既存の柔整師は、集合研修、保険事務取扱、関係法規、柔整倫理など100時間以上の研修を予定している。また国家試験を合格し1年未満で開設をしようとする者は、集合研修の他に週2回6か月の臨床研修を受講後に認定考査の受験資格を付与するものとする。受験資格の有効期限は1年間であり1年以内に認定考査を受験しなければならない。考査結果の有効期限は1年間である。認定された柔整師は支払機構へ登録することになる。
支払機構運営委員会と療養費審査委員会は、業界団体の中に設置されその第三者機関には柔整師3名、保険者5名、学識経験者5名、計13名の運営委員を置く。登録事項は、開設届、住民票、資格、口座情報等。支払機構は登録している柔整師に対して個別に振込む。振込手数料は会員と非会員より徴収する。審査については療養費審査委員会に委ね、その審査基準は支払機構運営委員会で策定する。認定考査受験資格のための研修内容は各業界団体で同一の水準になるよう支払機構が策定する。業界団体はそれに従い実施する。5年に一度の更新制、登録の停止や取消業務なども行う。 療養費審査委員会も第三者機関で、その構成メンバーは柔整師3名、保険者5名、学識経験者5名、計13名で運営する。審査委員会が行う申請書審査の手順と内容について、会員及び非会員より申請書が業界団体を経由して審査委員会に送られ不明瞭な場合、患者及び施術者への調査・照会を行う。また審査委員会は年2回保険研修を実施、施術所への立ち入り調査、保険者に対する共助、登録・更新の際の審査及び再研修等の業務を行う。 このシステムで保険者は、業界団体からの請求書に基づきその請求金額を支払うのみで、支払手数料はゼロになる。保険者は事務の煩雑さと支払手数料の削減というメリットが得られる。
また現在の支払基準は曖昧で、現実に行われている柔道整復師の施術と乖離し、基準としての機能を果たしていないと言われている。よって、1つは骨折・打撲・脱臼・捻挫・挫傷等の外傷に対する施術、もう1つは外傷に因らない筋・骨・腱・関節及び軟部組織の損傷と痛み、運動機能制限、障害等の症状に対する施術の2つに分割し、夫々に一般審査基準、個別審査基準を策定する(合議検討審査を個別審査と呼ぶ)〟等、『患者と柔整師の会』の認定登録柔道整復師制度、療養費審査委員会・支払機構運営委員会構想図、療養費支給審査基準設定のための指針等について概略を説明した。

 

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