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『100人集会―政党と語る―』第1回・第2回開催!
国民新党は2回目も書面回答であった。質問1(我々は薬に頼らない徒手治療をやっている。柔道整復師に対して内科医としての見解を聞きたい)解答:現状では柔道整復師は外科手術や投薬を行うことは禁止されていると存じています。ただ私はご指摘のとおり内科医の医師で疫学を専攻し、その経験の中で例えばスモン病、薬品公害のように西洋医学による治療に限界があることを理解しています。西洋医学だけでは患者の痛みを完全に除くことは出来ません。柔道整復師の方の施術は5000年に亘る長い歴史を背景にもつ東洋人・日本人が会得した東洋医学の1つです。患者の痛みを除くためには、柔道整復師の方の貴重な施術が欠かせないものと考えています。質問2(柔道整復師の現行法の枠組の中で治療できる範囲等をご理解いただいていますか?)解答:現行法の枠組みでは、柔道整復師の施術の範囲は、骨折脱臼捻挫打撲の4種と理解しています。質問3(医師にかかると診断よりレントゲンが先になる。古くからの日本の接骨技術では6・7割は治る。医者の了解が得られないのは改善して欲しいがその点はどのようにお考えですか?)解答:現行法では柔道整復師の方が骨折・脱臼の患部に施術をするには、応急手当を除き医師の同意を得なければならないと存じています。しかし医師の絶対数が不足している中、柔道整復師の方々による医療は今後益々重要となるでしょう。私は診療の範囲や保険診療の対象などについて伝統ある柔道整復師の方のご活躍の場を拡大する方向で皆様とスクラムを組んで我が国の世界一の医療制度を守り、発展させる努力を続けることをお誓い致します。
日整・山口県 私ども政治家のお付き合いはもう25年ぐらいやっております。それで反省点が参考になればと思いまして、ちょっと申し上げておきます。山口県で例えば安倍総理の時、以前から私どもの会の顧問になっていただいて、又日整の顧問にもなっていただきました。大物すぎて小さいことを言っても自分ではやっていただけない。県内でも市会議員・県会議員いろんな人を県レベルで問題があった時に頼みやすいということで応援してきました。長い間お付き合いをしていて、使える場合と使えない場合がございました。経験上からして柔整小委員会のメンバーの方と言うのは非常に使えると思います。
日整・奈良県 柔道整復師の療養費の受領委任というのが、ここまで継続できたのも実は日整の先生達が頑張ったということがあります。悲しいかな、業界団体が非常にばらついていて、このバラツキは中々戻せない。本多先生もそうおっしゃいましたが、このバラツキは何があっても統一できるぐらいの意思を持って、動かないと多分この療養費というのは非常に危うい状態になるのではないかと考えています。
日本接骨師会・理事 私は約7年前、民主党が野党の頃からいろいろな勉強会をやってきました。その中で私達柔道整復師として一番やらなければならない、獲得しなければならないことは、1.レントゲン問題。2.柔道整復師法の17条、医師の同意を患者の同意に変えて欲しいといする問題。3.傷病名の問題。適正傷病名の記載ができるようにお願いしたいということ。4.介護保険への参入。柔道整復師は機能訓練指導員として、訓練指導できることになっているが、現状は柔道整復師が機能訓練を行っても介護保険で請求することが出来ない。訪問リハビリは医者が診てOT・PTが病院・診療所・介護老人保健施設で行う。民主党からの提案で、急性期を過ぎて安定期に入った頃から在宅で柔道整復師の訪問リハビリを可能にしようと。この4つについて民主党と話し合いを続けてきました。そのことをやることによって、患者さんが助かるだろうということで話し合いをして民主党に理解をいただいた。3年前、大島九州男氏、行田邦子さん、東京の大河原雅子さんという参議院の議員の人たちに、その当時は議員ではなかったが、今の4つの問題を理解していただいて、これを公約にあげていただいた。議員というのは、先ほど山口県の会長も言われましたが〝はい聞きました〟〝はい分かりました〟〝はいやりません〟というのが議員の体質です。これを最後までやって頂くにはペーパーに載せなくてはならない。この3人が当選したおかげで、大島九州男議員が〝柔道整復師の議連を作りたい〟と、当時の鳩山幹事長に言ったところ〝民主党の中には以前から代替医療を推進する会というのがあるから、この中で柔道整復師も活躍してくれないか〟ということで1年生議員が党の幹事長から言われると断ることも出来ず、その時に自分達は、柔道整復師の議連でなければ意味がない。統合医療の中で十羽一からげにされてしまうと柔道整復師の存在が薄れてしまうということで、どうしても柔道整復師の議連を作ってくれとお願いした結果、皆さんいろいろ知恵を出してくれて小委員会・柔道整復師部会が出来たという経緯があります。厚生労働省は業界が一つになることを要求し、本多先生は無理だと。確かに会と会で合併するということは到底出来ません。しかし、業界の意見を一本化することは大事です。今の段階で、日整主導でやる、或いはJB主導でやるということでは皆さん拒否反応を示します。それでは何時になっても纏まらない。従って各団体を呼んで其処で一本化をしようということで今回の料金改定に関しても小委員会主導で持っていった。業界全体で同じ目標を持って認定整復師なら認定整復師という目標を各団体みな集まって優先順位をつけて解決していこうと。そういう風に持っていかなければ、本多先生も言われましたが、やりたくない理由にされてしまいます。今、業界は小委員会主導で一本化に向けて動いています。ある時が来たら自助努力をして一本化という方向に持っていかなければなりません。
司会進行・本多 中々距離があります。ついては此処にお集まりいただいた先生方の団結、意志統一をはかる、そういう後ろ盾があることで、執行部に力をつけていただく。我々は裾野が広い患者さんの理解を深めて患者さんと一緒にこの制度改革に乗り出していくというスタンスですのでよろしくお願いします。
この後、休憩を挟んで投票が行われたが、投票結果は、「患者と柔道整復師の会」並びに執行部に委ねられることになった。第1回が開催された5月9日と第2回が開催された6月6日の間に、鳩山総理が辞任し、新しく管総理が誕生、新内閣が組閣された。鳩山総理から管総理に交代したことで、今後の統合医療を普及促進する議連に影響があるのか、無いのか。又、7月11日に行われる参議院議員選挙にかかっているともいえる不安定な政治状況の中に柔整問題が置かれていることは確かである。なお、この2回にわたって開催された『100人集会―政党と語る―』に自民党議員が誰も出席されなかったことは記しておく必要がある。