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第2回九州・中国・四国地区柔整師会議/患者会議/保険者会議が開催

2012/02/16

『患者と柔整師の会』主催の第2回九州・中国・四国地区柔整師会議が2012年1月29日(日)午後12時30分よりANAクラウンプラザホテル福岡において開催された。

はじめに本多氏から〝今日柔整師会議を開いた趣旨は、明日の保険者会議に保険者と私どもの意見交換の資料並びに情報として、先生方の現場の声を保険者に繋げたいと考えている〟と挨拶が行われた。次に患者代表の今城氏が〝多くの業界団体が問題意識を持たず何も行動を起こしていません。業界全体で行動を起こし、制度の改革に取り組むことが大事だと考えています。本日は改革試案実施の為、活発なご意見をお願いします〟と挨拶があった。

引き続き、本会議で重要な役割を担っている2名の地域連絡員から〝柔整師に対しての不信感、一方的に柔整師の先生方が悪いのではなく、受けている被保険者、利用者に対しての問題も結構ある。健保組合の多くは保険料での収入が少なくなり、適正な治療費を支払うためには、申請書の審査をきっちり行なって、今行なっている患者照会はやむを得ないという考えを持っている保険者の方が多い。患者照会を外部に出しているのは大手の企業で、組合員が少ない健保は自身のところで担当者が審査しているようである。申請書をみると、患者さんのモラルの問題、特に長期治療であり、問題のある請求をしている柔整の先生は限られている。審査基準が非常に曖昧だ、審査の基準がわからないという声が非常に多い。書類だけの審査で判断するには限度がある。
一昨年の9月に審査基準の改定があったが何も改善されていないという厳しい指摘もあった。個人請求者の増加により非常に登録業務が煩雑、経費もかかる。認定制度や支払機構については、殆どの保険者の担当者は賛同されている。業界全体がまとまってこういう動きをするのが理想だが、一団体でも出来れば将来的に信頼に繋がるのではないかという声もあった。今のままでは柔整師業界は全体的に信用を失う。本来であれば業界全体で行政にアピールすることが必要だが、出来ないのであれば1団体でも良いから認知してもらえるよう頑張ってと。
昨年保険局から療養費の給付の適正化に努めるように通達が出ており、その結果、払い戻し、返戻が去年あたりから増えてきているということを聞いていたが、給付適正化のために患者照会に取り組んでいる保険者もあれば、全く手つかずの保険者もいて、療養費に関しての問題意識に温度差を感じる。企業の健保連は問題意識が非常に高く、給付適正化の為、どの保険者もかなり強化していくのではないかという気がする。これらの活動に賛同する団体、柔整師を多く集めて行政に働きかけていってほしい。行政が動かないと我々保険者も決断し難いという意見も多々ある。又、ある保険者を訪問した時に言われたことで、負傷原因をかなり強力にチェックしており、レセプト内容を見ると、長期理由の内容がパターン化している。別々の患者さんだが、負傷原因が全く同じと指摘があった。今後ますます保険者のチェック体制が厳しくなると思われる。柔整の給付適正化の為の予算をつけたとの話も聞いており、そのためにも柔整師個人個人の意識改善が必要になってくるのではないか。保険者が抱えている問題と柔整の先生が抱えている問題は直結しているので、お互いの意見を述べ、共有することが大切であると感じている〟等、昨年3月から、保険者会議の準備として健保組合・共済組合・国保組合・協会けんぽなど約150団体位を訪問した中での感想と意見が報告された。

伊藤職員からは、〝昨年の12月に厚生労働省を訪問した際に、24年度、新しく予算を組み、柔整の検討会を開く予定があるという話を伺いました。保険者を訪問した際に、厚生労働省から重要点検項目に柔整の申請の適正化が、単独で一つの項目として加えられたと伺いました。また、柔整の申請書に関しては、月に10日以上の受診、3部位以上の施術、金額が1万円以上になる施術、1年以上の長期施術には、患者に照会しなさいというような指導があると。ある保険者は患者照会以外に接骨院に対して、負傷原因、経過、治癒見込みを照会することを最近始めたようです。現在、保険に関して、柔整だけ審査支払が厳しくなった訳ではなく、医療関係の保険者を訪問した際には、医科のレセプトに対しても厳しく点検しており、医療に対し厳しくして、更に料金の値上げを抑制するという話でした。柔整はまず自助努力をすることが必要であり、柔整の療養費は行政とは直接関係なく、保険者と柔整師の直接関係であるため、保険者と柔整師がお互いにより良い関係となっていくことが必要ではないでしょうか。保険者が困っている事情を知り、業界としてその改善に努力する姿勢が不可欠ではないでしょうか〟と述べた。

 

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