menu

『柔道整復施術ガイドライン作成にあたって(全体会議)』開催

2014/02/01
症状固定について

関連して【症状固定】と呼ばれるものの治療について「これ以上治療を続けても治癒は望めないという判断。それでも患者が少しでも治療してもらえれば楽になるということであれば、保険者にもご理解いただかなければと思う」との意見や「治療を行うと症状の軽快が得られるが翌日には再び治療前の状態となる場合も、悪化予防の治療措置であるならば症状固定も治療してもよいのではないか」「まだ痛みがあるのに『症状固定』だと突き放されると患者も納得がいかない。しかし症状固定後の治療を柔道整復師はどのような形で捉えどこまで治療するのかを線引きしなければならない」など、症状固定後も治療により症状の一時的な軽減や悪化防止が認められる場合には、ある程度の基準を設けた上で治療すべきとの意見が多数を占めていた。

その中で「患者を一括りには出来ない。ガイドラインは回数ではなく誰もが納得するような数値等を基に作ってほしい」「1回の問診で鑑別は出来ないが、2回3回と治療を行なえば判断ができると思う。鑑別までの期間は認めてほしい」「術者は治療方針を立てて治療し、適宜評価しているはず。そして効果があれば続け、効果がないあるいは悪化している場合には治療の方向性を変えている。そのためガイドラインでは治療の方向性の正否を判断する時期をある程度示しておく必要がある」など、ガイドラインにおいては単なる施術の回数で制限するのではなく、治癒度合いを考慮しながら目安となる時期までに方向性の判断を下すよう示すべきとの要望も上げられた。

 

最後に社団JB日本接骨師会・最高顧問本多清二氏は、「一人ひとりが行なっている施術やそれに対する認識がバラバラでは社会の支持は得られない。行なっていることをきちんと提示して、その良し悪しを議論しルール化していくことが業界発展のための基礎であると確信している。今後、フリートーキングを2回3回と重ね、汎用性の高いガイドラインをつくっていきたい」と語り、会議を締めくくった。

 

10以上の柔道整復師団体、保険者、業界関係者、マスコミ等から約60名が一堂に会し、柔道整復施術に対する共通の認識を持つためのガイドラインについて協議した本会議は、業界の適正化のためにも非常に意味のあるものであったと思う。しかし今の段階では業界内であっても言葉の定義や認識など様々な点において相違が見受けられ、統一した見解を持っているとは言い難い。議論を重ねて、全ての柔道整復師が共通認識を持って同じ方向に進むための道筋となってほしい。

尚、〝患者と柔整師の会″では本会議を今後次の予定で実施することを発表。各業界団体に案内状が送付された。

 

前のページ 次のページ
大会勉強会情報

施術の腕を磨こう!
大会・勉強会情報

※大会・勉強会情報を掲載したい方はこちら

編集部からのお知らせ

メニュー