柔道整復師国家試験対策【第6回:生理学のポイント ―概説~呼吸編―】
血液
- 1)
- 血液中の血球と血漿の割合
血球成分45%、血漿成分55%
- 2)
- 血球成分の中で核のあるもの
白血球 (赤血球、血小板は無核)
- 3)
- 血球成分のそれぞれの数は?
赤血球(450〜500万/㎜3)
白血球(3500〜9000/㎜3)
※血小板は10〜40万/㎜3
- 4)
- 血球成分の中で寿命が最も長いもの
赤血球(約4ヵ月)
- 5)
- 血球の産生部位と処理部位
骨髄で産生され、脾臓で処理
- 6)
- 赤血球の役割
酸素・二酸化炭素運搬、血液緩衝作用
- 7)
- 赤血球に含まれる血色素とその代謝産物
ヘモグロビン、¥ビリルビン(間接)
※赤血球が破壊されヘモグロビンが放出されうる現象を溶血という
- 8)
- 顆粒白血球と無顆粒白血球
顆粒白血球:好中球、好酸球、好塩基球(肥満細胞)
無顆粒白血球:単球(マクロファージ)、リンパ球(T・B)
- 9)
- 赤芽球(赤血球)、顆粒球系、巨核球系(血小板)の造血因子
赤芽球系:エリスロポエチン、
顆粒球系:コロニー刺激因子
巨核球系:トロンボポエチン
- 10)
- 血清とは
血漿からフィブリンーゲンを除いたもの
- 11)
- 血漿蛋白の種類と役割
アルブミン:膠質浸透圧維持、担送機能、緩衝作用
グロブリン:免疫機能、血液粘性
フィブリノゲン:血液凝固機能
- 12)
- 空腹時の血糖値
70〜110mg/dl(0.1%)
- 13)
- 血漿中のタンパク質量
7.5g/dl
- 14)
- 血漿中の無機塩類濃度
0.9%
- 15)
- A凝集原、B凝集原の有無により決定されるもの
ABO式血液型
- 16)
- A凝集原、B凝集原の存在部位
赤血球細胞膜
A凝集原:A型、AB型
B凝集原:B型、AB型
- 17)
- α凝集素、β凝集素の存在部位
血清(凝集素=抗体)
α凝集素:B型血清、O型血清
β凝集素:A型血清、O型血清
- 18)
- 血液凝固機序
一次血栓形成、スチュアート因子の発生
↓
プロトロンビンをトロンビンに(スチュアート因子、カルシウムイオンによる)
↓
フィブリノーゲンをフィブリンに(トロンビンによる)→
↓
二次血栓の形成
- 19)
- 線維素溶解をおこすもの
プラスミン
※ヘパリンは抗凝固機能を持つが線維素溶解するものではない
- 20)
- プロトロンビンが生成される臓器と必要なもの
肝臓、ビタミンK
循環
- 1)
- 刺激伝導系の役割
興奮発生と伝導
- 2)
- 刺激伝導系を記せ
洞房結節(右心房上大静脈開口部)
→房室結節(右心房冠状静脈洞開口部)
→ヒス束(房室束)
→ 右脚・左脚
→ プルキンエ線維
- 3)
- 心筋の基本的性質
①自動性:
洞房結節により興奮が発生する為に、自ら興奮し収縮することができる
※洞調律:洞房結節が歩調とり(ペースメーカー)となっている時の
心臓の拍動リズム
②伝導性:心房、心室の固有心筋へ順序よく興奮を伝導する
③興奮性:脱分極→オバーシュート→プラトー→再分極
※興奮時、カルシウムイオンの流入、興奮持続が長い
※洞房結節、房室結節は歩調とり電位を認める
④収縮性:固有心筋細胞は収縮する性質を持つ
1)興奮収縮連関=興奮に伴い収縮する
2)全か無かの法則
3)階段現象:刺激頻度増加により収縮力が強くなる
4)不応期:絶対不応期が長い為(収縮時間と一致)、収縮加重が認められない
5)スターリングの法則:心臓の拡張度(静脈還流量)によって心収縮力が強くなる
- 4)
- 心電図P波、QRS波、ST波、T波、PQ(PR)間隔、R−R間隔が示すもの
P:心房の興奮
QRS:心室全体に興奮が広がる時期
ST:心室全体が興奮している時期
T:心室の興奮の回復(消退)
PQ:房室間興奮伝導時間
R−R:1心周期と1心周期の間隔、短縮=心拍数増加、延長=心拍数減少
- 5)
- 心室の心周期を等容性弛緩期から記せ
等容性弛緩期→充満期→等容性収縮期→駆出期
※心房収縮期を加えるならば、充満期の後
※心室弛緩→心室内圧低下、心室収縮→心室内圧上昇
- 6)
- 心周期において、動脈弁が空いている時期と房室弁が空いている時期
動脈弁開口:駆出期
房室弁開口:充満期
※第1心音発生:等容性収縮期、第2心音発生:駆出期終期
- 7)
- 弾性血管、抵抗血管、交換血管、容量血管を記せ(特徴も)
弾性血管:大動脈、弾性線維豊富、脈波形成
抵抗血管:細動脈、平滑筋豊富・神経分布蜜、収縮核超能高く、血流量・血圧調節能高い
交換血管:毛細血管、1層構造な為に物質の透過性が高い
容量血管:静脈、伸展性に富み、弁も有している為に貯血機能が高い
- 8)
- 血流速度が遅い部分、総断面積が大きい部分、血圧が最も低い部分
血流速度:毛細血管
総断面積:毛細血管
血圧:大静脈
- 9)
- 平均血圧の求め方
拡張期血圧+脈圧/3
脈圧=収縮期血圧ー拡張期血圧
- 10)
- 血圧上昇要因
心拍出量、血液量、血液の粘性、血管の伸張性(弾性)
- 11)
- 血液の化学受容器と圧受容器(何を検知しているか)
化学受容器
頸動脈体・大動脈体、中枢性化学受容器:血液中の酸素分圧・二酸化炭素分圧を検知
圧受容器
容量受容器(低圧受容器):血液量を検知
頸動脈洞・大動脈弓圧受容器(高圧受容器):血圧を検知
- 12)
- 循環中枢の存在部位
延髄
※循環中枢(弧束核、心臓抑制中枢、血管運動中枢)
- 13)
- 心、血管機能を亢進させるホルモン(複数)
カテコールアミン(アドレナリン・ノルアドレナリン)
レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系、バゾプレッシン
- 14)
- 各組織への局所循環のうち、自己血流調節能に優れている循環
脳循環
- 15)
- 各組織への局所循環のうち、毛細血管の物質透過性が低い循環
脳循環