柔道整復師国家試験対策【第5回:解剖学のポイント ―神経系・感覚器系編―】
今回で5回目となる国家試験対策講座。前回は解剖学ポイント2回目でした。如何でしたでしょうか?ある程度は理解、整理し記憶されていることと思います。まだ、整理、記憶していない方は、まずは前回の部分をしっかりと自分の知識とするようにして下さい。今月は前回に引続き解剖学のポイントを提示させて頂きます。今回は、神経系と感覚器系の主要ポイントをお送り致します。
神経系 中枢神経
- 1)
- 神経組織の分類
神経細胞と神経膠細胞
- 2)
- 神経細胞の構成
神経細胞体と突起(樹状突起・軸索)
- 3)
- 神経膠細胞を分類せよ(中枢、末梢)
中枢神経:グリア細胞
末梢神経:シュワン細胞
- 4)
- 中枢神経の分類
脳・脊髄
- 5)
- 末梢神経の分類
脳神経・脊髄神経
- 6)
- 求心性神経と遠心性神経の説明
求心性神経:受容器と中枢をつなぐ末梢神経、受容器の情報を中枢へ伝導
遠心性神経:中枢と効果器をつなぐ末梢神経、中枢の指令を効果器へ伝導
- 7)
- 体性神経系と自律神経系の説明
体性神経系:特殊感覚受容器・体性感覚受容器の興奮を中枢へ伝導し、中枢の指令を骨格筋へ伝導する。
自律神経系:内臓感覚の受容器の興奮を中枢へ伝導し、中枢の指令を平滑筋・分泌腺へ伝導する。
- 8)
- 次の用語の説明
核:中枢神経において同じ機能を持った神経細胞が集合した部分
神経節:末梢神経において神経細胞が集合した部分
皮質:中枢神経において、神経細胞が大脳、小脳の表面に存在する部分
髄質:中枢神経において、神経線維が大脳・小脳の深部に存在する部分
灰白質:中枢神経において神経細胞が集合している部分
白質:中枢神経において神経線維が集合している部分
- 9)
- 脳室と存在部位
側脳室(大脳半球)、第三脳室(間脳に囲まれる)、第4脳室(橋、延髄、小脳に囲まれる) ※側脳室と第三脳室をつなぐ管を室間孔(モンロー孔)、第三脳室と第四脳室をつなぐ管を中脳水道と呼ぶ
- 10)
- 脳脊髄液の循環経路(産生部位、排出部位、最終的吸収部位)
各脳室に存在する脈絡叢で産生⇒第四脳室の正中口、外側口からくも膜下腔へ排出⇒くも膜顆粒から硬膜静脈洞へ吸収
- 11)
- 髄膜の構成(内側から)
軟膜⇒くも膜⇒硬膜
- 12)
- 硬膜静脈洞の存在部位
硬膜の内葉と外葉の間に存在
- 13)
- シナプスについて説明
神経細胞と神経細胞の接合部
(一般的に直接的な接触ではなく、シナプス間隙という間隙が存在)
- 14)
- シナプス小頭に存在するもの
シナプス小胞
(この小胞内に神経化学伝達物質が含まれている)
- 15)
- シナプス部の化学伝達物質
アセチルコリン、ノルアドレナリン、ドーパミン、セロトニン、γーアミノ酪酸 など
- 16)
- 末梢神経における化学伝達物質
アセチルコリン、ノルアドレナリン
- 17)
- 大脳の分類
大脳皮質と大脳髄質
※大脳皮質は大脳辺縁系と大脳新皮質に分かれる
- 18)
- 大脳皮質に存在する代表的な溝
中心溝、外側溝、頭頂後頭溝、鳥距溝、帯状溝
- 19)
- 大脳皮質に存在する代表的な回
中心前回、中心後回、帯状回、横側頭回
- 20)
- 大脳新皮質の分類
運動野、感覚野、連合野
- 21)
- 大脳古皮質(大脳辺縁系)に属するもの
海馬、扁桃体、乳頭体
- 22)
- 大脳皮質の機能局在の特徴
対称性に存在するが、言語野に関しては片側性
※言語野のある半球を優位半球とよぶ
- 23)
- 以下にあげる部位の代表的機能局在
前頭葉:体性運動野 運動性言語野(ブローカ中枢)
側頭葉:聴覚野 感覚性言語野(ウェルニッケ中枢)嗅覚野
後頭葉:視覚野
頭頂葉:体性感覚野 味覚野 視覚性言語野
- 24)
- 大脳髄質に存在する神経線維の種類と代表例
交連線維:脳梁
投射線維:内方
連合線維:上縦束
- 25)
- 大脳基底核をあげよ
被殻、淡蒼球、尾状核
※レンズ核:被殻と淡蒼球を併せた呼び方
※線条体:被殻と尾状核を併せた呼び方
- 26)
- 間脳の分類
視床と視床下部
- 27)
- 視床の特徴を3つ
1.嗅覚以外の全ての感覚の中継点
2.運動調節に関与
3.意識水準の調節に関与
- 28)
- 視床に存在する核
腹側基底核群(体性感覚中継)
内側膝状体(聴覚中継)
外側膝状体(視覚中継)
- 29)
- 視床下部の機能
1.自律神経最高中枢
2.本能行動中枢(摂食、飲水、性行動)
3.ホルモン調節と産生
4.生理時計機能
5.情動・感情の発現
6.体温調節中枢の存在
- 30)
- 視床下部に存在する核
隆起核(視床下部ホルモンの産生)
視索上核・室傍核(下垂体後葉ホルモンの産生)
- 31)
- 中脳を背側から分類
中脳蓋⇒中脳被蓋⇒大脳脚
- 32)
- 中脳背側に存在する物
四丘体
※上丘(視覚反射)と下丘(聴覚中継)から成る
- 33)
- 中脳に存在する核
黒質、赤核、動眼神経系の核、滑車神経系の核
- 34)
- 大脳脚部を通過する物
錐体路
- 35)
- 橋に存在する核
橋核、三叉神経系の核、外転神経系の核、顔面神経系の核、内耳神経系の核(蝸牛神経核、前庭神経核)
- 36)
- 延髄に存在する核
弧束核、後索核、疑核、オリーブ核、舌咽神経系の核、迷走神経系の核、副神経系の核、舌下神経系の核
- 37)
- 延髄に存在する中枢
呼吸中枢、循環中枢、嚥下中枢、唾液分泌中枢、せき・くしゃみ中枢 など
- 38)
- 橋から延髄背側にかけて存在する背部の窩の名称
菱形窩
- 39)
- 小脳の分類
小脳半球と虫部
- 40)
- 小脳皮質の層構造
3層構造:外側から顆粒層、分子層、プルキンエ細胞層