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柔道整復師国家試験対策【第4回:解剖学のポイント ―内臓器系・内分泌系編―】

2015/05/16

今回で4回目となる国家試験対策講座。前回は解剖学ポイント1回目でした。如何でしたでしょうか?ある程度は理解、整理し記憶されていることと思います。まだ、整理、記憶していない方は、まずは前回の部分をしっかりと自分の知識とするようにして下さい。今月は前回に引続き解剖学のポイントを提示させて頂きます。今回は、内臓器系と内分泌系の主要ポイントをお送り致します。

 

消化器
1)
消化管の基本構造について

内膜(粘膜)中膜(筋層)漿膜or外膜
※ 中膜は基本的に2層構造⇒内層に輪走筋、外層に縦走筋
※ 粘膜は、粘膜上皮、粘膜固有層、粘膜筋板、粘膜下組織の順

2)
アウエルバッハ神経叢、マイスネル神経叢の存在部位

アウエルバッハ神経叢:筋層間神経叢
マイスネル神経叢:粘膜下神経叢

3)
口腔前庭、固有口腔の範囲

口腔前庭:口唇、頬粘膜、歯列で囲まれた部分
固有口腔:歯列より内方の部分

4)
耳下腺の開口部

第二大臼歯向かいの頬粘膜にある耳下腺乳頭に開口

5)
硬口蓋と軟口蓋の範囲

口蓋の前方2/3が硬口蓋、口蓋の後1/3が軟口蓋

6)
硬口蓋を構成する骨を2つ

上顎骨・口蓋骨

7)
顎下腺、舌下線の開口部

舌下小丘

8)
口峡部の位置

口腔と咽頭の境目

9)
大唾液腺と支配神経

耳下腺:舌咽神経(最大の唾液腺)
顎下腺:顔面神経
舌下腺:顔面神経

10)
歯の構造

最外層:歯冠部ではエネメル質、
歯根部ではセメント質
その内側は象牙質で、中央部に歯髄

11)
乳歯、永久歯の総数と種類

乳歯:総数20本(切歯2、犬歯1、臼歯2 ×4)
永久歯:総数36本(切歯2、犬歯1、小臼歯2、大臼歯3 ×4)

12)
乳歯、永久歯において、最も早く萌出するもの

乳歯:下顎の切歯
永久歯:第1大臼歯

13)
舌に存在する溝を答えよ

舌正中溝、分界溝

14)
舌乳頭の種類を答えよ

糸状乳頭、葉状乳頭、茸状乳頭、有郭乳頭
⇒糸状乳頭以外は味覚機能を持つ味蕾がある。

15)
分界溝の前に存在する舌乳頭を答えよ

有郭乳頭

16)
舌の支配神経を答えよ

一般感覚:
舌前2/3 三叉神経第三枝 下顎神経
舌後1/3 舌咽神経
味覚:
舌前2/3 顔面神経
舌後1/3 舌咽神経

17)
咽頭と交通する部位を3つ答えよ

中耳(耳管咽頭管)、鼻腔(後鼻孔)、口腔(口峡)

18)
咽頭が行う運動

嚥下運動

19)
ワルダイエルの扁桃輪を形成するものとその中で対に存在するもの

咽頭扁桃、耳管扁桃(対)、口蓋扁桃(対)、舌扁桃(対)

20)
食道が存在する範囲の脊椎レベル

第6頸椎棘突起〜第10胸椎棘突起

21)
食道の3狭窄部位

食道起始部(c6)、気管分岐部or大動脈弓交叉部(th4)、横隔膜貫通部(th10)

22)
食道の筋層特徴

上部:横紋筋
中部:混合筋(横紋筋+平滑筋)
下部:平滑筋

23)
口腔から食道までの粘膜上皮

重層扁平上皮

24)
胃の入り口、出口の名称

入口:噴門部  出口:幽門部

25)
小網、大網が付着する胃の部分の名称

小網付着部:小弯  大網付着部:大弯

26)
固有胃腺に存在する外分泌細胞3つと、それぞれの分泌物

主細胞:ペプシノーゲン
副細胞:粘液
主細胞:ペプシノーゲン

27)
胃に存在する内分泌細胞の名称と、そこから出る分泌物の名称と作用

ガストリン細胞(G細胞):ガストリン分泌、胃壁運動亢進・胃液分泌亢進

28)
腸間膜小腸を説明し、腸間膜小腸と呼ばれる小腸をあげよ

腸間膜小腸:腸間膜を有している小腸で、空腸・回腸がそれにあたる。

29)
十二指腸の4区分

球部、下行部、水平部、上行部

30)
十二指腸において輪状ヒダが存在しない部位

球部

31)
オッディ括約筋の存在部位

十二指腸下行部粘膜に存在する大十二指腸乳頭部

32)
総胆管、膵管が注がれる部位

大十二指腸乳頭部

33)
トライツ靭帯の存在部位

十二指腸空腸曲(十二指腸と空腸の移行部)

34)
腸絨毛、微絨毛(刷子縁)について

腸絨毛:輪状ヒダ表面に存在する突起
微絨毛(刷子縁):腸上皮細胞の表面のヒダ状構造(腸の消化酵素の存在)

35)
輪状ヒダ最も発達している部位

空腸

36)
パイエル板について

回腸末端に多く存在する粘膜内の孤立リンパ小節が集合して形成された集合リンパ小節

37)
大腸の分類

盲腸、結腸(上行、横行、下行、S状)、直腸

38)
結腸の特徴を4つ

腹膜垂、結腸ヒモ(間膜ヒモ、自由ヒモ、大網ヒモ)、結腸膨起、半月ヒダ

39)
結腸のうち、間膜を有するもの

横行結腸、S状結腸

40)
結腸のうち、可動性を有しているもの

横行結腸、S状結腸

41)
直腸に存在する括約筋とその筋の種類

外肛門括約筋 ⇒ 横紋筋
内肛門括約筋 ⇒ 平滑筋

42)
無漿膜野、カントリー線、肝鎌状間膜について

無漿膜野:肝臓上面の腹膜に覆われていない部分
直接横隔膜と接している。
カントリー線:肝臓を機能的に右葉、左葉に分ける線。
胆嚢窩、下大静脈溝が位置している。
肝鎌状間膜:肝臓を覆う腹膜が重なり合った部分。
肝臓を解剖学的に右葉・左葉に分けている。

43)
肝小葉内に存在するもの

中心静脈、類洞(洞様毛細血管)、クッパー細胞(洞様毛細血管壁に存在)、肝細胞、毛細胆管

44)
肝門を通過するもの

門脈、肝動脈、総肝管
※ 肝静脈は通らないことに注意!肝静脈は肝臓後面からでる

45)
膵臓を3区分と膵頭部の位置

膵頭部、膵体部、膵尾部
膵頭部は十二指腸に囲まれている

46)
膵臓に存在する内分泌腺細胞の集団の名称と、多く存在してる部位

その集団に含まれる細胞と、そこから分泌されるもの
ランゲルハンス島 ⇒ 膵尾部に多く存在する
A細胞:グルカゴン
B細胞:インスリン
D細胞:ソマトスタチン
※B細胞を中央部にしてその周囲にB、D細胞が散在する。
B細胞が最も多い

47)
後腹膜器官

十二指腸、膵臓、尿管、副腎、腎臓

 

 
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