柔整ホットニュース
特集
柔整師養成校訪問レポート
【第3回 : 中央医療学園専門学校 柔道整復学科】
教職員の声
―カリキュラムには、姉妹校の中央医療技術専門学校のノウハウが活かされているとお聞きしました。
遠藤:
「放射線医学」や「画像解剖学」として、モニターがたくさんあるマルチメディア教室で授業を展開しています。医療画像に特化している、それが当校の強みになっていると思います。今、画像解剖学を教えて頂いている先生は、元は中央医療技術専門学校の校長先生でもあった方で、昭和医大の放射線医学の権威です。
山口:
当校で画像教育に重きを置くのは、当校の方針として、将来開業した時には必ず医療機関と連携を取ることが出来るように、ということがあるからです。医師と話をした時に、画像がきちんと読める柔道整復師であれば医師の説明もよく理解できるので、「医接連携」が円滑に推進できます。私は「医接連携」という言葉を造った張本人ですので、当校でもそのように指導しています。私は、21世紀は医師との連携をとれないような柔整師は、柔整師の本業も成り立たなくなると考えています。互いに持ち分を理解して連携していくことが大切だと、生徒にも常々伝えています。
―現代の社会的状況に則した教育、ということですね。講師陣にはどのような方がいらっしゃいますか?
遠藤:
先程も申し上げましたが、画像解剖学は、医師であり、昭和大学の医学部放射線科の名誉教授が教えております。その教授の関係で、解剖学教室にしても、生理学教室にしても、当校は医師の顔触れは昭和大学の先生が多い。また、スポーツ医学の観点からも、その分野で非常に有名な筑波大学の先生などにもスポーツに係る臨床についてご指導頂いています。
柔道整復の科目に関しても、山口校長をはじめ、柔道整復師として臨床経験の豊富な先生方が講師陣として、専門分野の指導にあたっています。山口校長には、医学史や実技の分野の授業を担当して頂いています。
山口:
医学史を指導する上で目標としていることは、人格の形成です。社会に出て、人に尊敬される、信頼されるということが柔道整復師の基本ですから、そこを中心に教育しています。他の教科は治すことの身体の基本や仕組みを勉強していく訳ですので、医学史では精神的な部分を十分に指導して、技術的な面に溶け込みやすいようにしています。
大野:
校長は、東京都柔道接骨師会の会長、日本柔道整復師会の副会長を歴任されている、この道57年の重鎮です。そういった方が校長を務めているというのも当校のセールスポイントの一つですね。
―国家試験対策はどのようにされていますか?
遠藤:
国試対策は通常の3年次の授業の中で、どの科目でも国家試験の演習問題を解くという授業を行なっています。それに加えて、当校は昼間・夜間の2部制ですけれども、その間の時間を使って国家試験対策の課外授業として補習を行っています。あるいは、夏季休暇などの長期休暇の間にも夏期講習をして、去年は1日6時間、全部で20日間ほど実施しました。課外授業なので強制参加ではないのですが、多くの生徒が受講しています。
それから3年生は月に一回、日曜日に実力試験を実施しています。毎月一回は必ず実力試験があり、それに向けてひと月ごとに頑張るという、目先の目標を立てやすくしたというのも対策の一つです。
大野:
実力試験は個人成績表に特徴があり、自分の弱点が分析できるようになっています。全体で行なっている補習もありますが、個別にも行なっていますので、実力試験において下位だった生徒も個人的に指導することができます。得意科目・不得意科目は学生によって変わってきますので、個人個人にあった指導でサポートしています。