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日本社会医療学会東京部会及び日本柔道整復接骨医学会・社会医療分科委員会、合同研究会開催!
○こういった様々な問題をみると国民健康保険は一日も早く統合するべきである。所謂保険者機能は市町村ごとに維持するが制度としては一体化・統合する。組合健保をみても格差が凄い。実際保険料率は一番少ないところと3倍位の格差がある。国民健康保険を統合し、なおかつ今度は被用者保険と国民健康保険を統合し、皆保険制度を成立させた時点にもう一回戻って、我が国の医療保険制度を一本化していくことが必要である。そうすることによって、リスクプールするための基盤が広がる。ただし国保統合だけであると安定的なリスクプールを得られるのは上位9の都道府県に限られる。我々のシュミレーションによると全国を7つ位の道州制で分けると全国統一と同じ程度リスクが分かち合えて持続可能性が高まる。従って我が国が道州制を導入する時には、その道州制の下で保険者を統合していくと一番上手くいくと考える。今後我が国は引き続き非常に多くの医療費・療養費に関わる財源を必要としているが、その財源を一体何処から調達するつもりなのか。消費税を引き上げて確保できる財源にも限りがある。(中略)
○平等主義に基く最後の課題である保険料に関わる平等性を実現することによって、今後の安定した医療財源を確保するというシナリオを私はとるべきだと考える。しかし現実にはこの政治の混乱の中で出てきた中間報告のような「社会保障と税の一体改革」の中味も中途半端である。必然的に我が国はそう遠くない将来、税という所得保障と健康保障をも一体的に考えた社会保障全体の抜本改革をしなければこの国は持続可能な社会保障制度を作れないということに国民は最後に思い当たることになる。新しい安定した政策を軸として、政治基盤を我が国の中にもう一度構築をしていくことによって抜本的な改革が実現できる。
○大きな制度改革がこれから行われる過程で療養費という分野がどのように扱われるようになるのか未だ全く読めないが、厳しい財政的な見通しの中で持続可能な保険制度を再構築しようとする大きな流れができることは明白である。どこまでキチンとしたエビデンスを示しながら、施術治療としての柔道整復がその意義をより多くの人たちから認められることが出来るのか。これはまた別の大きなチャレンジになってくるだろう。しかしそういうことを考える上でも、我が国が置かれている医療保険を含めた大きな状況を先ず第一にしっかり理解し把握した上で、皆さん達の分野の将来をどう維持し発展させていくかという戦略、シナリオを是非立てて頂きたい。
(文責・編集部)