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神戸大学医学部附属病院医療情報部・高岡准教授にインタビュー
―若い方々に向かって森に入りなさい、誰も手をつけていないことにチャレンジしてくださいとおっしゃられました。研究を志す上で大切と思われることを教えてください。
ノーベル賞を取るような研究には、センスは凄く大事です。でも多くの人にとって、愚直に継続することはそれ以上に重要だと思います。結果として上手くいかなくても、好きなことをやれたのだったら、それは幸せだと思います。それには、常に考えることを続けることしかないんじゃないか。
もう1つあります。多くの人が、なんとなく今の状況が永遠に続くと思っていますが、今の状況が永遠に続くわけがない。先回りして、次の状況を常に考えておくということが重要です。学生さんであれば、大学に入ったら、もう卒業後のイメージを持っておかないといけない。受け身にならないということです。もちろん、ルールを守って社会人として常識ある活動をしていくことも大切です。
私は、判断に迷ったときに考えることがあります。それは、こんなシーンです。私がもう動けなくって話せなくって死期が近い時に、あれをしておけば良かったというのを急に思い出して焦る場面です。当然、もうやりたいことは出来ない。どうにもならない。悔しい。この場面を想像します。その度に、私はそんなことだけにはなりたくないと、強く思っており、これを判断材料にします。加えて、あの世にお金を持っていくとは出来ないから、お金を第一には考えない。これらのことに、20代の頃に気づいたのが良かった。
誰でも最後には、いつか分からないけれど死ぬことになります。だから、チャンスは一回だけです。そこのところを、よくよく考えてやっていかなければ良い仕事は出来ません。それは基礎研究でも臨床研究でも臨床現場でも、もっというと、どの仕事をしていても基本的には変わらないと思います。このことを若いみんなが実践してくれたら、日本はもっと良くなるでしょう。だから、人材養成が何よりも重要なのです。
(文責・編集部)
プロフィール
高岡 裕
学歴:
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受賞:
所属学会:
日本生化学会、日本分子生物学会、日本質量分析学会、日本東洋医学会、日本医療情報学会 ほか