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ご高診願い・紹介状の書き方について
【第5回:医師への対診・紹介例⑤】

2019/05/01

骨折や骨傷の疑いをもって医科へ対診を行っても、単なる紹介状では加療をすべて医科に委ねる結果を招くことになってしまいます。対診された患者は、医科にて診療を受けることになるでしょう。骨折の状態を診察いただき、且つ医師による同意を必要とする場合には、その旨を明瞭に記載しなければなりません。そのためには、柔道整復による治療計画について簡略的に記載し、同意を頂きたい気持ちを誠実に文字に表した文面の作成が大切です。

§ 医療法人○○会 ○○クリニック院長 ○○先生ご侍史

患者:58歳 男性
上記patientいわゆる寝違い損傷にて来院し治療いたしております。常日頃より身体動揺感や軽い眩暈を自覚され、脳神経外科的な診察を望んでおられます。ご高診くださいますよう宜しくお願い申し上げます。

いつもお世話になり有難うございます。現在神経学的には特に異常を認めません。 頭部MRIを行いましたが正常でした。頸部痛があるため頸椎レントゲン検査を行いましたところ、第1頸椎から第3頸椎にかけて連続型の後縦靭帯骨化症を認めます。上肢の知覚障害など出現すればMRI検査にご紹介くださればと思います。今後ともよろしくお願い申し上げます。

§ ○○病院 専門外来 ○○先生御侍史

患者:1歳 女性
上記患者、××整形外科で股関節疾患の診断を受けて来院しました。開排制限など認めておりますが、業務範囲ではありませんので、ご高診賜わりたくお願い申し上げます。

××整形外科のX線では、臼蓋形成不全と骨頭核の未出現等骨発育の遅れが認められ、明らかに脱臼ではありませんが、左股関節の開排制限も認められます。筋力が強くなりバンド固定が難しい時期ですしエコーでの精査も要することから△△病院を紹介いたしました。いつもご紹介、ありがとうございます。

§ 県立○○病院 整形外科医長 ○○先生ご侍史

患者:7歳 男性
歩行中に股部の捻りを生じ同部の痛みを訴え来院いたしました。外傷機転が明確ですが、症状の程度から炎症性疾患の併発を案じます。ご指導願います。

御紹介ありがとうございました。ご指摘の通り炎症症状、可動域制限を認めXray超音波画像でも股関節炎に合致する所見認めました。股関節炎として当面当科でfollowさせていただきます。今後ともよろしくお願い致します。

§ 県立○○病院整形外科 ○○先生ご侍史

患者:46歳 女性
ミニバイク降車時に足部を捻り負傷いたしました。捻挫損傷と共に足部中央部付近での骨折を愚考いたします。ご高診いただきたく宜しくお願い申し上げます。

左足第三楔状骨々折を認め当科にてギプス固定おこないました。今後当科にてfollowさせていただきます。ご紹介どうもありがとうございました。

§ 町立○○病院整形外科 ○○先生ご侍史

患者:70歳 女性
歩行時に前方へ転倒し膝関節を強打し負傷され、高度に腫脹を認めております。
ご指導賜りたく何卒よろしくお願い致します。

X-Pにて明らかな骨傷は認めませんでしたが、やや前方へのinstabilityを認めます。
ACL injuryを疑いますが、年齢などを考慮しますと保存的に圧迫包帯のみで経観とさせていただきます。

§ 県立○○病院整形外科 ○○先生ご侍史

患者:69歳 女性
自家菜園にて農作業中に手をついて転倒されました。上腕骨頸部骨折を疑い徒手整復と略式固定を致しました。ご高診並びにご指導の程よろしくお願い申し上げます。

ご指摘どおり、左上腕骨外科頸骨折で骨癒合自体は問題のない部位なのですが角状変形が強いので再整復した上で内固定する方が良いように思います。上記の旨家族と検討していただくように致しました。今後ともよろしくお願い致します。

 

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