menu

スペシャルインタビュー:大田区長・松原 忠義 氏

2016/02/01

―柔道整復は阪神淡路の大震災、2011年の東日本大震災時においても活躍してきました。柔道整復は、高度診断機器、薬物を用いることなく救護にあたれる医療職種として、また近年盛んに言われ出したエコ医療であると言えます。松原区長から見て、柔道整復(伝統・民族医学)は今後どのような活用が望まれるでしょうか。

大田区では、阪神淡路や東日本大震災の教訓をもとに、今年度から、病院の門前又は近隣に緊急医療救護所を設置することとしました。震災など大規模な災害が発生したとき、この緊急医療救護所には、医師会の先生方などの他、柔道整復師の先生方も参集して頂き、主に軽症者の処置をお願いしています。訓練にも積極的にご参加頂いていますが、柔道整復師の先生方はとてもフットワークが良く、医師の指示のもとテキパキと動いていらっしゃることに、とても心強く感じています。災害医療の分野だけでなく、柔道整復師の先生方には、介護予防や健康増進など、区民の健康を向上させるために様々な場面でご活躍頂くことを期待しています。

 

―平成24年6月30日大田区総合体育館開館セレモニーで『スポーツ健康都市宣言』を行ったとありますが、2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けての意気込みなどお聞かせください。

大田区では、2020年東京大会に向け、3つのビジョンを定めています。

1つ目は、「大会の開催を契機として、『スポーツ健康都市』及び『国際都市おおた』としての取組みを推進する」ことです。2つ目は、『おおた未来プラン(後期)』の計画事業をはじめ、積極的かつ大胆な施策を展開し、大田の都市機能・まちの力を向上させる」ことです。3つ目は、「大会の成功に向けて、大会組織委員会及び東京都に全面的に協力すること」です。こうしたビジョンの実現に向け、「大田区オリンピック・パラリンピックアクションプログラム」を策定し、様々な取組みを展開しているところです。

オリンピック競技会場をめぐる状況にも大きな動きがありました。去る9月15日には、東京都が都立大井ふ頭中央海浜公園の会場レイアウトの変更を発表しました。これに伴い2020年東京大会におけるホッケー競技会場のサブピッチが大田区に整備されることが決定しました。新たな計画では、現在、品川区内にある第1球技場とゲートボール場、ドッグランがある場所にメインピッチが整備され、これに隣設する大田区東海1丁目の第2球技場がある場所にサブピッチが整備されることになります。更に現在、大会組織委員会は、国際オリンピック委員会(IOC)に対し、2020年東京大会の追加競技として野球・ソフトボールを提案しています。大田区は、都内屈指の規模を誇る大田スタジアムを有しており、大田スタジアムは、選手村からも8キロ圏内に位置し、羽田空港からのアクセスも抜群です。また、仮設スタンドの設置が可能であり、先ほどのホッケー競技会場のサブピッチが整備される第2球技場の隣にあることから、コンパクトな大会運営にも貢献することが可能です。区では、区議会と共に大会組織委員会に対し、大田スタジアムへのソフトボール球技会場の誘致に向けた要望書を提出しました。追加競技の正式決定は、来年8月のIOC総会で行われます。野球・ソフトボールは、国民的スポーツとして人気もメダル獲得の可能性も高い競技です。引き続き、大田区への競技会場の誘致に向け、関係機関に対し積極的な働きかけを進めていきます。

区内には、大田区総合体育館から海側にかけて、多くのスポーツ施設や公園が集積しており、区では、このエリアを「新スポーツ健康ゾーン」とし、施設の改修や水辺を活かしたスポーツ施設の整備を進めています。2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催は、大田区の全域を大胆かつ戦略的に変えていく絶好のチャンスであると考えています。この機会を捉え、区民がスポーツに親しみ、体力の向上や健康づくりを通して地域に賑わいと活力を増すことができるよう、ソフト・ハードの両面で積極的な取組みを進めて参ります。

また大田区では「国際都市」ということを宣言していますが、大事なのは来て頂いて良く迎えてくれたという印象が凄く大切です。大田区に住んでいる外国の方を来~る大田区大使に毎年10人位ずつ選んで、現在62名になっております。まさに他所の国に行って観光大使になろうという方々ですから若くて前向きな方が多く、そういう人が一堂に会すると本当の意味での国際都市になります。大田区まちかど案内所やウェルカムショップを260位設置して、言葉が通じなくても指差しマップを作ってきめ細かく対応するなど、やはり国際都市というのは交流し合うことが大切ですし、また外国人や区民と同じ目線に立ってやっていくことが凄く大事で、そこが国際都市の一番条件になると思っています。大田区に来て頂いて、世界中と商取引が出来たら良いねということで、熱い情熱が漲っております(笑)。 昨今みんな下を向いてばっかりいるんですが、それでは絶対ダメなんですね。盛り上げるにはやはり「地域力」と「国際都市」で外に出なければ、置いていかれます。大田区としては、一生懸命、元気な大田区・魅力的な大田区をつくるということで頑張っています。

 

●松原 忠義(まつばらただよし)氏プロフィール

昭和18年2月8日生まれ。
学歴:昭和41年、早稲田大学法学部卒業。 平成21年、明治大学大学院ガバナンス研究科修了 経歴:昭和58年から平成5年 大田区議会議員(3期)。平成9年から平成19年、東京都議会議員(3期)。平成19年4月27日、大田区長(1期目)。平成23年4月27日、大田区長(2期目)。平成27年4月27日、大田区長(3期目)。現在に至る。
趣味:読書、旅行
スポーツ:ウォーキング
座右の銘:努力と忍耐

 

前のページ 次のページ
大会勉強会情報

施術の腕を磨こう!
大会・勉強会情報

※大会・勉強会情報を掲載したい方はこちら

編集部からのお知らせ

メニュー