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国会議員に聴く!水戸まさし参議院議員インタビュー!

2013/04/01

我が国がTPPに参加することを正式に表明したことで、今後日本の皆保険制度を守っていくことが出来るのかとして、不安視する声が高まっている。

一方、柔道整復業界は第2回目の柔整療養費検討専門委員会が3月26日に開催され、今後の成り行きを見守っているところである。日本の社会保障の在り方そのものが変わろうとしている現在、万民が暮らしやすい社会は絵に描いた餅でしかないのか?それとも被災地のように民間が自力で立ち上がるしかないのか。

水戸議員に忌憚のない意見を伺った。

『地域に密着した医療の担い手として、柔道整復師の活躍を今後も期待しています!』

参議院議員   水戸 まさし  氏

―日本の医療制度は、世界から高く評価されていますが、日本の医療制度についてお考えがありましたらお聞きかせ下さい。

我が国の皆保険制度は、世界で高く評価されており、世界に誇れる制度であると思っております。日本の皆保険制度は子どもからお年寄りまで、また貧富の差もなく非常によく行き届いていると思います。どなたでも一定の負担をすることで、或いは負担をしなくても一定の医療を受けることができるもので、其処には差別はありません。つまり、平等ということであります。こういった平等の精神に基づいた医療制度が我が国の社会を構成する一つの要因になっていると思います。そういうことを含めて皆保険制度を必ず守っていかねければなりません。民主党の時代に後期高齢者医療制という名称がよくないということで廃止になりました。75歳以上の方を年齢で区切ることに反発があったからですが、それについては、年齢で区切ることにもちゃんとした意味があったように思います。また皆保険制度が少しずつ崩壊しつつあるという危機感を持たれていることも事実でしょう。従って今の皆保険制度を維持するためには、その人の能力に応じた負担、年齢を問わず一定の応分負担は必要になってくると思います。結局一定の保険料のお支払があって、成り立っている制度ですから、財政的にはそういう形で維持していかなければならないと考えております。

 

―近年、西洋医学の限界も言われ、人間の体を丸ごとみる全人的医療やオーダーメイド医療が唱えられておりまが、それらについてどのように思われますか?

手術も含め医療機器や薬品を使用した西洋医学的な技術力といいますか、それらにはやはり限界があると感じております。体の一部分だけが病原菌等に侵されるのではなく、それに付随した精神面への影響もあると思いますし、病気を発症するまでの生活環境等もありますから、それらを含めて何故そういう病状になっているかとして多面的に追及し分析していくことがどうしても必要です。伝統医療や代替医療と称されるものがどの程度、学問的に確立されているのかということまでは分りませんが、やはりそういった代替医療的なもののほうが経済効果が高いという話もお聞きしています。まだ、私にはどちらが良いかどうかの判断はできませんが、ホームドクターや掛かりつけ医といった医療システムは半ば浸透、定着しています。これからの医療では、普段の生活の中で如何にお医者さんと身近に接していけるか、一般庶民の生活の中にお医者さんをどう取り入れていくかという地域に根差した医療システムをどのように作り上げていくかが問われていると思います。しかも漢方薬も含めて東洋医学が近年かなり見直されていると思いますので、東洋医学並びに代替的な医療をもっともっと生活に取り入れていくべきで、有効性をしっかり検証した上で推進できればと考えております。

 

―民主党に統合医療を促進する議員連盟があったことはご存知でしょうか。水戸先生は統合医療に対してどんなお考えをお持ちでしょうか。

私はそのメンバーでしたからよく存知上げております。統合医療の中には、アロマとか漢方、音楽療法等々ありまして、私は温泉療法小委員会の事務局長を務めておりました。日本は温泉大国で、学会ではその効用が証明されている訳ですが、中々医療界の中では認められていない。科学的に立証されていない代替医療・統合医療を体系化していこうということで、民主党が野党であった時代からスタートしたものです。しかし、与党になってからは柔整小委員会は活発に開かれておりましたが、その他はあまり活発な動きが無かったと思います。効果効用に関してはその重要性を十分我々も認識し、どのように体系化して法的な後押しができるかということを考えておりましたけれども、残念ながら法案提出までには至りませんでした。

 

 

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