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2012年の柔整業界を(社)茨城県柔道接骨師会 市川善章会長が振り返る!

2014/01/01

民主党から自民党への政権交代で幕を閉じた2012年。柔道整復師業界にとっても激動の1年となった。柔道整復師業界は今後どのように歩んで行くべきなのか。2012年を振り返りながら、社団法人茨城県柔道接骨師会 市川善章会長に語って頂いた。

 


 

新年明けましておめでとうございます。

皆様におかれましては、希望に満ちた新春をお迎えのことと心よりお慶び申し上げます。

今年は、皆様にとりまして明るい笑顔の多い年となりますようご祈念申し上げます。

さて、先の第46回衆議院議員の総選挙において、自由民主党が圧勝されましたが、私なりに民主党政権を振り返ってみますと、一つには政権交代時の基盤、運営能力など経験不足が露呈し誤った判断があったこと、二つには政治運営の認識の甘さがあったこと、三つには自民党の存在が多すぎ官僚との信頼関係が築けなかったことなどの要因が考えられます。

それから、3年3ヶ月の政権で首相が3人交代しましたが、それぞれ「普天間の米軍基地移転問題」、「東日本大震災の対応」、「尖閣諸島問題」などの課題を背負い、いずれも思わしくない結果となりました。当初、国民から期待の声が寄せられておりましたが、政策理念もバラバラな政党・議員の先生方が、政権交代だけを目標に集合して誕生した政権ですので、内紛を繰り返し、党の分裂をも引き起こし、民意をつかめなかったことが衆議院選挙での惨敗に繋がったものと思われます。

ただ、民主党は、我々柔道整復師に取りましては、長年の懸案でありました柔整議員連盟の設立に向けご努力をしていただき、昨年の4月18日に衆議院議員の中井洽先生が中心となり「民主党・柔道整復師の業務を考える議員連盟」が設立されました。そして、同年6月5日には、厚生労働大臣に「柔道整復師制度改正の要望書」が提出され、この中で社会保障制度審議会への柔道整復師の選任、療養費の増額、更に中長期的な検討課題として、専門学校の増加とその研修内容、部位数、医行為の認識と療養費であることの矛盾の是正や診断権と医療用語の統一などの要望を行っていただきました。

よって、これらの要望の一部が取り入れられ昨年10月に、初めて社会保障審議会医療保険部会第1回柔道整復療養費検討専門委員会が開催されたところであります。

その後、第2回の専門委員会は、諸般の事情から先送りされておりますが、我々柔道整復師に取りましては、この専門委員会を設置していただいたことが画期的なことであり、大きな期待をしたところであります。議員連盟の設立にご尽力いただいた先生方に感謝と敬意を表する次第であります。

このような状況の中、昨年12月16日に第46回衆議院議員の総選挙が実施され、冒頭で申し上げたとおりの結果となりました。自由民主党は、我々同志が長年にわたりご支援させていただいている党であり、今回の総選挙におきましても日本柔道整復師連盟を中心として、全国的に連絡協調のもと活動を行ってきたところであります。

その甲斐あって、自由民主党の政権公約(J-ファイル2012)にも、「柔道整復師の活動の支援」として柔道整復療養費の適正な見直しと卒後臨床研修の制度化、柔道整復師の業務に関して算定基準の明確化と法整備等に努める旨、表明されております。

つきましては、これら実現のため、政権与党を中心とした柔整議員連盟の設立に向け、ご尽力を賜りますよう切に要望するものであります。

一方、我々柔道整復師は、現状を把握すると共に原点に立ち返り、国等からの問題提起に真摯に対応していくことが寛容であると考えます。

従来のように、業界団体ごとの主張や解釈の相違等についても、早期に整理、調整する必要があり、これらのことが、延いては業界全体の団結に結びつくものと確信をいたしております。

今、私は柔道整復業界の最大の危機と認識しており、是非、これらの実現に向け、公益社団法人日本柔道整復師会の関係役員を中心に、適宜柔軟な対応により他業界団体との融和を積極的に図るべきであると考えております。

このような努力を一つ一つ行っていくことが、最大のピンチを最良のチャンスへと展開していくのでは無いかと考えておりますので、同志の先生方のご理解をよろしくお願いいたします。

新年にあたり、私の考えを述べさせていただきましたが、柔道整復師を取りまく危機感からの意見として捉えていただければ幸いに存じます。

結びに、本年も皆様方の温かいご支援とご協力をよろしくお願い申し上げます。

社団法人茨城県柔道接骨師会
会長  市川 善章

 

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