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これだけは知っておいて【第12回:伝えることの重要性】

2015/10/01

明治国際医療大学 教授 長尾 淳彦

現在、公益社団法人 日本柔道整復師会は日本のODAにより2006年よりモンゴル国において日本伝統治療(柔道整復術)指導者育成・普及事業を行っている。約10年間で2億円近い予算が国から計上されている。柔道整復術が有益であるという証拠である。

このことを知っている柔道整復師が何人いるのだろう?
柔道整復師の国際交流の団体としての先鞭をつけられたのは元日本柔道整復師会原健会長であろう。韓国・龍仁大学校や大韓武道学会との交流に始まり、いろんな国や業種の方々と交流を深め、相当の準備期間を経て2002年、世界保健機関(WHO)の本部のあるジュネーブ 総会で柔道整復は日本の伝統医療として認められた。柔道整復師の原健先生が総会での挨拶は以前のこのコーナーで紹介している。

日本国が「国家資格」として認めた「柔道整復」がどのようなものかと柔道整復師以外の人達に柔道整復師がきちんと説明し、広報してきたのだろうか?

原健先生は生前、もっともっと国民に「柔道整復師」のことを知ってもらわなくてはならないと訴えられていた。そのご遺志を受け継いでいく覚悟を持とう。

WHO認知の平成14年度総括をされていた文章があったので紹介する。

 

平成14年度を終えて

社団法人日本柔道整復師会 会長 原 健

伝統医療を柔道整復師が世界的規模で視野に入れ、社団法人日本柔道整復師会が活動し、各都道府県社団会員の地域活動が結びついた結果、柔道整復が柔道セラピーとしてWHOに認知された。

各都道府県社団会員が日頃活動している講習会、柔道大会、ボランティア活動がいつかは大きな実を結ぶことを実感できたのではないだろうか。

WHOの認知については、まだ始まったばかりで終わりではない。

WHO伝統医学会議にて約束した5つの項目は、社団法人日本柔道整復師会だけでは到底成し得ることは出来ない。各都道府県社団会員の日頃の活動が今後の成果をつくりあげるのである。

柔道整復術1200年の歴史を絶やすことなく、現世代から次世代においても柔道整復が脈々と発展し続けていられるように。

人類の健康と福祉に寄与する。それが社団法人日本柔道整復師会の使命であり、今回のWHO認知の真の意義である。

平成15年3月31日

 

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