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柔道整復師国家試験対策【第15回:解剖学 ―総論~呼吸器編―】

2016/04/16
解答
総論
問題1
解答1

細胞周期:
細胞分裂期を細胞分裂期と分裂をしていない時期(間期)に分けたもの。
細胞分裂期をS期(DNA合成期)とM期(有糸分裂期)に大別している。

細胞周期の流れ
DNA合成(S期)⇒間期(G2期)⇒有糸分裂期(M期)⇒間期(G1期)の繰り返し

よって、細胞周期におけるDAN合成期は、S期となる。

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問題2
解答 3

外胚葉から分化するもの:
神経系・感覚器系・表皮(皮膚付属器)
内胚葉から分化するもの:
呼吸器系・消化器系・尿路(腎盂・尿管・膀胱)
中胚葉から分化するもの:
心血管系・運動器系・泌尿生殖器系
末梢神経・表皮・毛髪は、外胚葉由来であるが、膀胱は内胚葉由来である。

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問題3
解答 2

上皮組織:細胞のみで構成される組織
上皮と腺上皮に分類される
上皮:
①単層扁平上皮:血管・リンパ管内皮
②単層立方上皮:甲状腺上皮
③単層円柱上皮:胃腸上皮
④多裂上皮:気道上皮
⑤移行上皮:尿路上皮
⑥重層扁平上皮:表皮・口腔・食道・肛門管

腺上皮:
①内分泌腺:ホルモン産生細胞
②外分泌腺:外分泌産生細胞(汗腺・脂腺・消化腺など)
血管内皮は単層扁平上皮である。

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問題4
解答 4

軟骨組織:軟骨細胞と軟骨基質によって構成される組織
①硝子軟骨:関節軟骨・骨端軟骨・肋軟骨・気管軟骨
②弾性軟骨:耳介軟骨・鼻軟骨・喉頭蓋軟骨
③線維軟骨:関節円板・関節半月・関節唇・関節円板・恥骨結合部
関節軟骨は硝子軟骨である。

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問題5
解答 1

松果体:間脳上部に存在する内分泌器官であり、対には存在していない。
対に存在する器官
大脳半球 上皮小体 肺 腎 副腎 卵巣 精巣

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骨格
問題6
解答 2

単関節:2つの骨で構成される関節
複関節:3つ以上の骨で構成される関節(膝関節 手根中央関節 橈骨手根関節)

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問題7
解答 2

単関節:2個の骨により作られる関節
複関節:3個以上の骨により作られる関節

肩関節→肩甲骨・上腕骨  
顎関節→側頭骨・下顎骨
椎間関節→上下の椎骨 肘関節は腕橈関節・腕尺関節・上橈尺関節による構成される複関節である。(上腕骨・橈骨・尺骨)

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問題8
解答 1・3

一軸性関節:一つの軸(一つの面での)を中心とする運動を行う関節       
腕尺関節・指節間関節・距腿関節

二軸性関節: 二つの軸(二つの面での)を中心とする運動を行う関節
橈骨手根関節・手根中手関節・中手指節関節

多軸性関節:  三つ以上の軸(三つの面での)を中心とする運動を行う関節
肩関節・股関節

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問題9
解答 4

関節円板を有する関節:顎関節、胸鎖関節、肩鎖関節、橈骨手根関節
関節半月を有する関節:膝関節、
関節唇を有する関節:肩関節、股関節、
関節内靭帯を有する関節:膝関節(十字靱帯)、股関節(大腿骨頭靭帯)、
線維性軟骨結合による骨の連結部:椎体間の連結(椎間円板)、恥骨結合部

よって、椎間関節部には関節円板は存在しない。

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問題10
解答 2・4

関節円板を有する関節:顎関節、胸鎖関節、肩鎖関節、橈骨手根関節
関節半月を有する関節:膝関節
関節唇を有する関節:肩関節、股関節
関節内靭帯を有する関節:膝関節(十字靱帯)、股関節(大腿骨頭靭帯)
線維性軟骨結合による骨の連結部:椎体間の連結(椎間円板)、恥骨結合部

よって、椎間関節部には関節円板は存在しない。

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問題11
解答 2

体幹骨⇒椎骨(頚椎・胸椎・腰椎・仙椎)・胸骨・肋骨で構成される
鎖骨・肩甲骨は体幹骨でなく、上肢帯骨である。
また、骨盤を構成している寛骨(腸骨・恥骨・坐骨)は下肢帯骨である。

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問題12
解答 4

ショパール関節:距舟踵関節と踵立方関節のラインである。
(横足根関節)よって、ショパール関節構成骨は、距骨・踵骨・舟状骨・楔状骨
リスフラン関節:楔状骨・立方骨と中足骨との関節である。
(足根中足関節)

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問題13
解答 3

前縦靱帯:椎骨前面を縦走する靭帯
後縦靱帯:椎体後面(脊柱管前部)を縦走する靭帯
黄色靭帯:上下の椎弓間に存在する靭帯
棘間靭帯:上下の棘突起間に存在する靭帯 棘上靭帯:棘突起上を縦走する靭帯

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問題14
解答 3

腸骨大腿靭帯:股関節前面に張る関節外靭帯(靭帯で最大の強度をもつ)
関節内靭帯:股関節大腿骨頭靭帯・膝関節前・後十字靱帯

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問題15
解答 4

頭蓋骨分類:15種23個
顔面頭蓋:9種15個 
①涙骨(1対) ②鼻骨(1対) ③下鼻甲介(1対) ④上顎骨(1対)
⑤口蓋骨(1対)⑥頬骨(1対) ⑦鋤骨(1個) ⑧下顎骨(1個)
⑨舌骨(1個)

脳頭蓋:6種8個
①篩骨(1個) ②蝶形骨(1個) ③前頭骨(1個) ④後頭骨(1個)
⑤頭頂骨(1対) ⑥側頭骨(1対)

よって、篩骨は顔面頭蓋でなく、脳頭蓋である。

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問題16
解答 2

肩甲骨付着筋

起始とするもの        
棘上筋(棘上窩)       
棘下筋(棘下窩)       
肩甲下筋(肩甲下窩)     
小円筋(肩甲骨外側縁)    
大円筋(肩甲骨下角)     
上腕二頭筋短頭(烏口突起)  
烏口腕筋(烏口突起)
三角筋(肩峰・肩甲棘)

停止となるもの
肩甲挙筋(肩甲骨上角)
大・小菱形筋(肩甲骨内側縁)
僧帽筋(肩甲棘・肩峰)
小胸筋(烏口突起)
前鋸筋(肩甲内側縁)
以上の停止筋は肩甲骨を稼動させる筋である。

広背筋は第7胸椎以下の棘突起・肋骨・腸骨稜から起始し、上腕骨小結節稜に停止する。

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問題17
解答 3

基本的に前腕屈筋群は内側上顆、前腕伸筋群は外側上顆から起始する。
前腕屈筋群の中で内側上顆から起始しないものは深指屈筋、長母指屈筋、方形回内筋 前腕伸筋群で外側上顆から起始しないものは、腕橈骨筋、長母指外転筋、短母指伸筋、長母指伸筋、示指伸筋である。

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問題18
解答 4

橈骨神経支配筋、上腕三頭筋、肘筋、腕橈骨筋、回外筋、指伸筋、示指伸筋、小指伸筋、長母指外転筋、骨間筋、尺側手根伸筋、長短橈側手根伸筋

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問題19
解答 4

筋皮神経支配筋:
上腕二頭筋・烏口腕筋・上腕筋

橈骨神経支配筋:
上腕三頭筋・肘筋・腕橈骨筋・指伸筋・示指伸筋・小指伸筋・回外筋・長短橈側手根伸筋・尺側手根伸筋・長母指外転筋 長短母指伸筋

問題20
解答 1

大腿神経支配筋:大腿四頭筋 縫工筋 恥骨筋 腸腰筋 膝関節筋
大殿筋は、下殿神経支配である。

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問題21
解答 2

膝関節屈曲(下腿屈曲筋)する筋
大腿二頭筋、半腱様筋、半膜様筋、縫工筋、腓腹筋、薄筋 
大腿筋膜張筋は、下腿を伸展させるので注意。

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問題22
解答 3

寛骨(腸骨・坐骨・恥骨)に付着する筋
大殿筋、中殿筋、小殿筋、閉鎖筋、大腿筋膜張筋、双子筋、大腿方形筋、腸骨筋、恥骨筋、大腿直筋、内転筋群、薄筋、腰方形筋 など
梨状筋は、仙骨から起始するものであるため、寛骨から起始するものではない。

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問題23
解答 1

下腿骨(脛骨・腓骨)に付着する筋
腓腹筋⇒大腿骨から開始し、踵骨に停止する。
長腓骨筋⇒腓骨に付着する
大腿二頭筋⇒腓骨頭に付着する。
膝窩筋⇒脛骨に停止する。

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問題24
解答 2

脛骨神経支配筋:
下腿三頭筋(腓腹筋・ヒラメ筋)、足底筋、膝窩筋、後脛骨筋 、長指屈筋、長母指屈筋

長腓骨筋・短腓骨筋は浅腓骨神経支配である。
また、下腿伸筋群は、深腓骨神経支配であり、前脛骨筋、長母指伸筋、長指伸筋、第三腓骨筋がこれである。

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循環器
問題25
解答 3

肺循環経路:
右心室→肺動脈→肺→肺静脈→左心房

体循環経路:
左心室→動脈→組織→静脈→右心房

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問題26
解答 1

外頸動脈:主として顔面・前頚部・頭蓋壁を養う血管       
上甲状腺動脈、舌動脈、顔面動脈、浅側頭動脈、顎動脈

内頸動脈:主として脳・眼窩を養う血管
前大脳動脈、中大脳動脈、眼動脈

内胸動脈は、鎖骨下動脈の枝である。
鎖骨下動脈:椎骨動脈、内胸動脈、甲状頚動脈、肋頚動脈を出す。

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問題27
解答 3

腹大動脈直接枝

臓側枝:
1)腹腔動脈      
2)上腸間膜動脈    
3)下腸間膜動脈
4)腎動脈          
5)精巣・卵巣動脈

壁側枝:
1)下横隔動脈
2)腰動脈

※ 脾動脈は腹腔動脈の分枝である。

問題28
解答 4

門脈形成根
1)脾静脈 
2)上腸間膜静脈 
3)下腸間膜静脈 
4)胃冠状静脈 
5)臍傍静脈

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問題29
解答 2

門脈は、腹腔(主として、消化器系臓器・脾臓)の血液を集め肝臓に注ぐ血管である。

門脈構成静脈:
脾静脈、上腸間膜静脈、下腸間膜静脈、左右胃静脈、臍傍静脈 下大静脈に注ぐ静脈 肝静脈、腎静脈、副腎静脈、精巣静脈、卵巣静脈、腰静脈

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消化器
問題30
解答 3

大唾液腺:
1)耳下腺 
2)顎下腺 
3)舌下腺

このうち、最大の唾液腺は耳下腺である。
耳下腺は舌咽神経支配であり、顎下腺・舌下腺は顔面神経支配である。

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問題31
解答 3

十二指腸:
胃に続く消化管で後腹膜器官である。 上部(球部)下行部・水平部・上行部よりなる。

上部(球部): 
輪状ヒダを欠き、一部間膜を有する部分が存在する 。

下行部:
膵管・総胆管管が大十二指腸乳頭部に開口する(オッディ括約筋の存在)。

上行部:
空腸に続く部であり、十二指腸空腸曲部に十二指腸提筋が存在する。

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問題32
解答 2

小腸の特徴


無腸間膜小腸:十二指腸

腸間膜小腸:空腸・回腸

輪状ヒダについて:
十二指腸下行部から発達し始め、空腸で最大の発達となり回腸に進むにつれ低下してくる。輪状ヒダ表面には腸絨毛が発達し、腸絨毛表面にはさらに微絨毛が発達する。

粘膜リンパ組織について:
空腸から孤立リンパ小節が出現し始め、回腸で最高となり、回腸では集合リンパ小節(パイエル板)を形成する。このパイエル板は回腸末端に多く存在する。

※バウヒン弁は消化物の逆流防止弁であり、回腸と盲腸の移行部に存在する。
 回盲弁とも呼ばれる。

問題33
解答 4

胃・十二指腸には、消化管ホルモンを分泌する内分泌腺細胞を有している。

胃⇒ガストリン分泌 
十二指腸⇒セクレチン・コレシストキニン分泌

膵臓は言わずと知れた両分泌腺(外分泌・内分泌)であり、インシュリン・ソマトスタチン・グルカゴンというホルモンを分泌する。 結腸には内分泌細胞は存在しない。

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問題34
解答 2

後腹膜器官:腎臓、十二指腸、尿管、副腎、膵臓

胃、空腸、回腸、横行結腸、S状結腸は間膜を有しており、腹膜器官である。

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呼吸器
問題35
解答 3

縦隔:胸腔内で、肺(肺胸膜)・脊柱・胸骨・横隔膜で囲まれた空所である。
心臓・大血管・胸腺・気管・気管支・横隔神経・食道・迷走神経・胸管 交感神経幹が存在する。

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問題36
解答 4

副鼻腔:固有鼻腔と交通する骨空洞
前頭洞・上顎洞・篩骨洞・蝶形骨洞の4種があり、中でも上顎洞が最も大きい副鼻腔である。

前頭洞・上顎洞は中鼻道に開口し、篩骨洞は上鼻道と中鼻道に開口している。
蝶形骨洞は、鼻道には開口しておらず、蝶篩陥凹部に開口している。

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問題37
解答 1・3

声帯ヒダは、輪状軟骨と甲状軟骨に付着している。

喉頭軟骨のうち、甲状軟骨・輪状軟骨・披裂軟骨は硝子軟骨であり、喉頭蓋軟骨は 弾性軟骨である。また、輪状軟骨は対に存在しているが、その他のものは1個である。

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問題38
解答 4

発声は、甲状軟骨と披裂軟骨の間に張る声帯を調節することによって行われている。
この声帯の調節は、披裂軟骨に付着している声帯筋の収縮によって披裂軟骨が稼働することによって行われている。

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如何でしたか。
この問題だけで十分出題しきれていない部分もあります。国家試験の過去問も是非とも実施してみて下さい。次回は、残りの部分の範囲の問題を出題します。

 

●プロフィール

西村 雅道

医学博士 柔道整復師 鍼灸師 柔道整復師専科教員免許
一社)日本整体協会インストラクター
北斗総合整骨院院長

 
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