柔道整復師国家試験対策【第13回:病理学 ―概説~循環障害編―】
循環障害、進行性病変
- 1)
- 充血時の局所変化には何があるか
腫脹、発赤、温度上昇
- 2)
- 肺うっ血時に認められる物は
心不全細胞、褐色硬化
- 3)
- 肝うっ血時に認められる物は
にくずく肝
- 4)
- 下肢のうっ血時に認められる物は
静脈瘤(表在静脈性)
- 5)
- 門脈血のうっ血による門脈圧亢進症で認められる物は
メズサの頭、食道静脈瘤、直腸静脈瘤、腹水、脾腫
- 6)
- 吐血、下血、喀血を説明せよ
吐血:消化器系、口
下血:消化器系、肛門
喀血:呼吸器系 口
メレナ新生児下血
- 7)
- タール便より示唆されることは何か
上部消化管出血
- 8)
- 破綻性出血の代表例
外傷性出血、動静脈瘤破裂、肺結核性空洞
- 9)
- 漏出性出血の代表例
慢性うっ血、細菌感染症
- 10)
- 出血性素因を3つあげよ
血液凝固因子欠乏、血小板減少、血管壁の脆弱性
- 11)
- 血栓形成要因を3つあげ、代表例を答えよ
血管壁障害、血流異常、血液成分の変化
- 12)
- 血栓の形成を順番に述べよ
血小板血栓、フィブリン血栓、白色血栓、赤色血栓、混合血栓
- 13)
- 血栓は動脈と静脈どちらに形成され易いか
静脈
骨盤、下肢:血液停滞、うすいから炎症、機械的影響受け易い、うっ血し易い
- 14)
- 塞栓の種類ともっとも多い塞栓を答えよ
血栓塞栓
動脈塞栓:脳、腎、脾
静脈塞栓:肺
- 15)
- 虚血性梗塞の代表例
心筋梗塞、脳梗塞、腎梗塞、白色梗塞、充血帯
- 16)
- 出血性梗塞の代表例
肺梗塞、腸梗塞、卵巣嚢腫の捻転症
- 17)
- 浮腫の成因
血管透過性の亢進、毛細管圧の上昇、膠質浸透圧の低下、リンパ管の閉塞
- 18)
- 進行性病変の種類をあげよ
肥大、再生、化生、創傷治癒、移植
- 19)
- 真肥大とは何か、例も答えよ
実質細胞の肥大 骨格筋の肥大、心肥大
- 20)
- 仮性肥大とは何か、例も答えよ
実質細胞以外の肥大
進行性筋ジストロフィー症、偽肥大
- 21)
- 代償性肥大を認める部位は
腎臓
- 22)
- 生理的再生を認める(強い)部分はどこか
表皮、胃腸粘膜、毛髪、造血、生殖(不安定細胞 安定細胞 永久細胞)
- 23)
- 永久細胞とは何か、また例も挙げよ
再生能力のない細胞(中枢神経細胞、筋細胞)
- 24)
- 化生の種類と例を挙げよ
扁平上皮化生:子宮頸部、気管支、尿路
腸上皮化生:胃粘膜
- 25)
- 化生の原因はなにか
化生の原因はなにか
- 26)
- 創傷治癒の流れを答えよ
血腫(凝血塊)、肉芽組織、瘢痕組織
- 27)
- 肉芽組織の構成要素をあげよ
毛細血管、線維芽細胞、炎症細胞
- 28)
- 肉芽組織から瘢痕組織に変化する際に、消失するもの、出現する物を答えよ
線維芽細胞、毛細血管、膠原線維
- 29)
- 異物処理法には何があるか
排除、器質化
- 30)
- 被包時に認められる物は何か
異物型巨細胞
- 31)
- 移植の種類を答えよ
自己移植、同種移植(同系移植、異系移植)、異種移植
- 32)
- 最も生着率の高い移植は何か
自己移植
- 33)
- 拒絶反応を起こす免疫反応は、何免疫か
細胞性免疫が主
- 34)
- 脳死判定基準
深昏睡、瞳孔固定、脳幹反射消失、平坦脳波、自発呼吸消失
いかがでしたか?概説内外因退行性病変で81項目、循環障害、進行性病変で33項目のポイントをお送りしました。病理学必修問題1題、一般問題13題の計14題出題されます。病理学の問題難易度は低い傾向が続いております。最低でも9題は獲得しておきたい教科です。また、必修問題は出題基準では、炎症、内因・外因となっておりますが、過去には、腫瘍や免疫の部分からの出題もありますので、今回と次回度お送りする部分をしっかりと把握しておいてください。ほぼ、丸暗記になってしまう部分ですが、合格には必須ですのでしっかりと取り組むようにしてください。次回は残りの炎症、免疫、腫瘍、先天性異常をお送りします。
国家試験まで残り2週間です。頑張ってください。健闘を祈ります!
●プロフィール
西村 雅道
柔道整復師、鍼灸師、柔道整復専科教員、医科学修士
北斗総合整骨院院長 (一社)日本整体協会NSTインストラクター、柔道整復師、鍼灸師、、柔道整復専科教員、医科学修士
平成15年より平成26年まで学校法人杏文学園東京柔道整復専門学校に在職、同校の国家試験対策を牽引。また国家試験対策塾『杏文塾』の代表として同塾を運営。著書に一般臨床ポイントマスター。現在北里大学大学院博士課程に在学。