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第15回日本超音波骨軟組織学会学術総会 開催

2015/11/01
【研究発表】
保存療法を選択した若年型の膝離断性骨軟骨炎

髙橋達徳(久米鍼灸整骨院 東京都)

膝の離断性骨軟骨炎は若年型と成人型に分類されるが、今回、若年性膝離断性骨軟骨炎の1症例を経験し、X線ならびにMRI検査と比較しながら超音波画像関節装置を用いた継続的な評価を行うことができたため報告する。

 

高齢者の膝関節大腿骨内顆部脆弱性骨折
-Bモード超音波画像とMRIの比較-

白石洋介(麹町白石接骨院 東京都)

高齢者の大腿骨遠位内顆部の脆弱性骨折の症例を基に、Bモード超音波画像(BUS)とMRIの対比による患部の経過を示し、BUSによって脆弱性骨折の前兆を捉えうる可能性について述べる。

 

肩関節における筋活動評価の試み -超音波画像診断装置と筋電図を用いて-

竹本晋史(竹本鍼灸整骨院 大阪府)

肩甲上腕関節は多軸性関節で運動範囲が大きいため損傷頻度も多い。今回、肩関節内旋における筋活動評価と骨頭の移動距離との関係性について超音波画像診断装置と表面筋電図を用いて検討を行ったので報告する。

 

Real-time tissue Elastographyの定量化に向けて -Strain Elastographyを用いた運動器組織の硬度測定-

徳田仁志(かなざわみなみ接骨院 石川県)

組織の硬度を測定するElastographyには、Shear Wave ElastographyやStrain Elastographyなどの計測技法がある。どちらも定量的に計測することを試みた研究報告があり、それらを参考に運動器組織に特化した定量的な硬度測定技法を確立する可能性について検討する。

 

中手骨骨折と基節骨骨折の同時損傷例に対して超音波画像診断装置が有効であった1症例

前田尚利(まえだ鍼灸整骨院 大阪府)

高齢者の利き手の骨折は若年者のそれと比較して著しくQOLを下げるだけでなく日常生活にも大きな障害となる。今回、高齢女性の利き手に発症した右第4中手骨骨幹部骨折および第3基節骨基部骨折の同時損傷に対し、低出力超音波を照射し観察した症例を報告する。

 

肩・PL-notchに対するechoの有用性について

山岡峻(たむら鍼灸接骨院 大阪府)

現在、PL-notchとは投球障害の一つとして研究されてきているがその診断方法はまだまだ確立されていない。今回はその診断方法のひとつとして超音波診断装置の有用性を述べていきたい。

 

小児肘頭骨折に超音波画像診断装置が有用であった1症例

小児肘頭骨折に超音波画像診断装置が有用であった1症例

肘頭骨折は成人によく発生するが、小児では稀であり肘関節周辺の骨折の5.65%に過ぎないと言われている。一方で軟骨成分が多い小児の肘頭骨折の診断は難しい。今回、13歳の小児肘頭骨折に対し、超音波画像診断装置の距離測定機能を使用して加療を試みた症例を報告する。

 

上腕骨内側骨折と橈骨頭骨折を合併し超音波画像診断装置が有用であった1症例

守永和哉(もりよし整骨院 大阪府)

肘関節周辺の骨折は小児の外傷の中でも頻度が高く後遺障害が残ることも多い。今回、超音波診断装置を用いることでX線写真での判断が困難であった橈骨頭不全骨折を確認した症例を経験し、良好な経過を得ることができたので報告する。

 

膝蓋腱炎において膝膜層構造に観察された新生血管
-超音波および組織学的検討-

渡辺正哉(名古屋市立大学 愛知県)

膝蓋腱炎症例において疼痛部位で観察される異常血管について、拍動係数、抵抗係数、収縮期最高血流速度に相関があることがわかった。さらに有意な血流波形測定値を示した血流増加部位が腱膜、膝蓋支帯膜間に観察されたため膝蓋腱膜周囲組織の組織学的検討を行った。

 

教育セミナー

このほか、教育セミナーとして肩関節後方にテーマを絞り、4名のインストラクターによる実技演習が行われ、参加者は積極的に質問を投げかけながらインストラクターの指導に熱心に耳を傾け、超音波画像を食い入るように見つめていた。

 

表彰

最後にJSBMの竹市勝副会長より優秀発表として優秀賞・最優秀賞が発表され、学術総会は盛会裏に終了した。

 

 
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