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柔整師養成校訪問レポート
【第4回 : 日本工学院八王子専門学校 柔道整復科】

2011/07/01
教職員の声

―カリキュラムの特徴は?

授業時間は9時30分から15時45分までで、高校でいう6時間授業で週休2日です。16時頃まで拘束されているため、バイトとして接骨院で見習いをしている学生は極めて少ないです。しかし卒後に研修を始めるのでは、いくら実技を行なっても現場とは別だと言われてしまいますので、最近では夏休み等を使って、現場の厳しさも教えるようにしています。しかし学校で国家試験対策だけ行って、あとは卒後の研修先やバイト先で覚えなさい、ということでは教育機関として良くないと思っています。東京郊外という立地と高校新卒者が多いことを逆手に取り、学校で教えられることは出来る限り学校で教えるようにしています。その中心は所謂スタンダードな技術を教えています。
具体的なものとしては、手話や栄養学、業務用語などがあります。また、外傷の診られる柔道整復師を育成し、かつスポーツの現場で活躍できる実技や知識の教育も多いと思います。ほんの一例ですが、テーピングテープの使用量は年間でかなりの量です。軽自動車であれば一台新車で買えてしまうくらい使用しています。
一方、国家試験対策は、外部の有料模擬試験も学科予算に計上されており、学生の負担はなく受験させています。最近の学生さんは内弁慶が多く、知らない教室で受験すると「実力が出せない」なんて事があるようです。そこで当校は教室も多いですから、そのスケールメリットを活用して、学生が使ったことのない教室で外部の模擬試験を受けさせることができます。学内でありながら、あたかも国家試験を受けているかのような体験をすることができます。あとは当たり前ですが普段の授業が一番大事だと考えています。

 

―ズバリ貴校の特徴は?

終始一貫して「良い柔道整復師育成」です。それに必要な「医療人として恥ずかしくない」、「外傷を診られる」、「柔道をする」、これが3本の大きな柱と考えそれを実践できるようにしています。
これは教員も一緒です。養成校でしか柔道したことのない教員も時間がある限り、授業や柔道部に出て一緒に汗をかくようにしています。

 

―確かに、学内ですれ違う学生さんの挨拶も素晴らしくて、社会人としてどこに出ても通用する模範的な教育をされているように感じました。

医療人教育の前の段階になりますが、今はあまり身につかずに入学してくる学生さんが多いようです。医療人として必要な教育を当校では実施しているつもりですが、中には「厳しい」と感じる学生さんもいるようです。そこで、誤解のないように普段の体験入学のときも案内をする学生さんには何も口止めはしていません。その話の中で「先生は怖いですか?」と聞かれたら「怖いよ」と正直に答えている学生さんもいます。また、中には入学当初から成績も生活態度にも全く問題のない学生さんは、「怖くないよ」と答えているようです。これは当たり前のことですがおもしろい傾向です。実際の医学の教育ですが、入学してすぐに行なうテストで成績の良くなかった生徒には、その翌日から補習をする等して対応しています。それ以外でも今まであまり勉強熱心ではなかった学生さんも、当校の学生さんは、勉強があまり得意でない学生さんも一生懸命勉強している環境なので良い影響を受けているのではないでしょうか。励まし合って勉強しています。同じ目標に向かって皆頑張っています。はぐれてしまう子はほとんどいません。