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東日本大震災から1年 復興への願いを込めて!
【(社)岩手県柔道整復師会会長・及川磨氏】
― 一部負担金の免除は、患者さんにとって救援策となりましたか?
一部負担金については、患者さんにとっても、また我々にとっても良かったと思います。しかし、2月で終了したことに対しては、かなりの会員から電話がきました。〝何故、医科がよくて、こっちはダメなんだ〟〝何故医科と同様にやってもらえないのか〟と。これは患者さんのためにもよくないことですし、我々と患者さんとの信頼関係が損なわれてしまいます。このことに関しては、不満に思っています。
―今後、貴会としての取り組みや方向性についてお聞かせください。
柔整がこれだけ人数が増えましたから、介護分野における機能訓練指導員として、岩手県では行政もある意味では考えてくれています。ただし、我々もまだ会員への啓蒙等が弱かったと思いまして、今積極的に取り組んでおります。たまたま愛知県の佐久間会長が私の兄弟子なもんですから、三谷先生を紹介していただいて、当会の保険部長と会ってもらって、とりかかったという感じです。出来るだけそちらのほうに力を入れて働く場所を拡げていかないと、これからは特に大変だなと思っています。先日も専門学校の卒業式に行って〝柔整過剰時代ですが、介護の分野・病院勤務・スポーツトレーナーもあります。夫々専門知識を身につけて、真面目にやればやっていけます〟という激励の挨拶をしてきました。我々はこれまで少し感度が悪かった面もありました。進んでいるところに追いつく努力をしたいです。これからは特にパイの奪い合いになってしまうでしょう。しかし、せっかく我々には機能訓練指導員という役割があるのですから、そして未だそれを十分に活用しきれていない面がありますから、今のままでは勿体無いと思っております。いずれにせよ、私もこういった機能訓練等を地域で柔整が中心になって高齢化の進む町を支えていかなければならないと考えているところです。
―今後大きな地震が起こった時の対応について、及川会長のほうから何かメッセージをいただければ・・・。
結論から言って、地震は必ず来ると思います。関東に都市直下型地震が起きることは、もはや誰も疑っていないでしょう。
もし、都市圏にあの様な災害が起きた時、何の計画もしていなかった、ということはないと思います。今回の大災害で得た数々の教訓が生かされることを願っております。
今度は想定外ではありません、これからは想定できるんですからね。
(文責・編集部)