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今注目のJB日本接骨師会 八島参事・伊藤氏にお聞きしました!
最初はパフォーマンスだと思っていた人も多かったにちがいない。しかし、パフォーマンスではなかったことを解らせられたこの1年半であったように思われる。この地道で果敢な運動に対して、行政が理解を示してくれるのではないかと多くの柔整師が期待をもち始めていることは確かである。そのためにも保険者に声をあげてほしい。そして業界内部柔整師自身が変らなければ何も変らない。今、最も注目し、共感を集めているこのお二方に話していただいた。
社団JB日本接骨師会 事務局・参事 八島 義忠 氏
社団JB日本接骨師会 伊藤 和美 氏
―改めて経緯と目的を教えてください。
八島:
保険者会議、患者会議、柔整師会議を開催する度に申し上げておりますが、平成20年6月1日、朝日新聞が柔整師業界は不正・不当が多い業界だということを一面のトップで報道され、記事内容が我々にとって大きな衝撃でした。その報道があった後、我々は直ぐに意見書を朝日新聞をはじめ日整さん並びに業界団体夫々に提出しました。しかしながら何の反応も無かったために、これではいけないとして当会の五十嵐会長や最高顧問の本多弁護士は、社会に対する説明責任を果たそうということで平成20年11月、新宿の住友ホールで患者さん・保険者さん・ジャーナリストの方々・柔整師の方々約250名を集めて、「柔整治療に関する医療保険(療養費)の運用適正化について」というテーマでシンポジウムを開催しました。
その後、平成21年10月頃にJB日本接骨師会の中から自然発生的に、「柔道整復診療と療養費の問題協議会」が組織されまして、会員達が協議して、他の業界団体の人たちとも一緒に話し合わなければいけないということが言われるようになりました。それから約4~5カ月の間に4回ほど問題協議会を開催した中で、柔整師だけで協議することに対し、「これでいいのか?」という疑問が呈されるようになり、しかもこのまま協議を繰り返していたのでは、自分達にとって有利なことを主張するだけではダメなんだ、自分達にとって都合のいいことを話し合っているようでは、柔整師の単なるエゴで、半永久的に社会に認知されることはないのではないかという不安感を覚えまして、〝柔整診療は、本来患者さんのためにあるものだから、その原点に立ち返らなければいけない〟という想いに至り、患者さんと一緒にこの療養費の改革運動を展開していくことが大事であるということになりました。丁度その時が平成22年2月28日、最後の問題協議会の日でした。その日に『患者と柔整師の会』が発足され、問題協議会は発展的解散という形になりました。
又、それまでに問題協議会が作成した「柔道整復診療の療養費受領委任払い制度改革基本試案」を『患者と柔整師の会』が引き継ぎ、もっともっと改革を進めていこうという運動が平成22年2月28日からスタートした訳です。同時に保険者回りを開始しました。つまり、保険者は何を考えているのか?本音をお聞きしたいということでした。柔整師・患者・保険者と3者ある中で、保険者が何を考えてるかということについては殆ど我々は知りませんでした。また業界としては、ある意味反目している部分もあったのではないかという反省点に至り、事務局員の伊藤とともに保険者訪問を積極的に行うことになったというのが、これまでの経緯です。従って保険者訪問を展開しながら、一方で患者会議・柔整師会議・保険者会議を一つのユニットとして、このサイクルで会議を何度も繰り返していこうとなりました。当初は東京だけで開催しておりましたが、やはり東京だけの開催では偏っているのではないかという意見もあり、全国展開していくべきであるという意見が出てきまして、平成23年2月、まず神奈川で柔整師会議を開きました。その次には5月15・16日に中部・関西地区柔整師会議・保険者会議を開催。9月11・12日には、九州・中国・四国地区の柔整師会議・保険者会議を開催。そして11月6・7日に関西地区柔整師会議・保険者会議を開催し、翌週の11月13日に六本木アカデミーヒルズで、これまでの集大成という意味で「改革第二次試案」を発表させて頂きました。
―今まで保険者の考えがあまりわかっていなかったのではないかということで、保険者との意見交換のような形で保険者訪問を始めた訳ですね。
八島:
そうです。意見交換というか、最初はアポイントメントをとっていたのでは、とても会ってくれそうにないため、アポなしでいきなりの訪問という、断られるのを覚悟で始めました。