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特集

施術療養費支給申請書点検業務外部委託の現状と問題点
―その8 外部委託業者問題とは?―

2011/01/16

【質問11】
狙い撃ちされている感が県によって異なるのではないかということについて、そのことは何を意味するのか?事実関係などから推測できることを分かる範囲で教えてください。またシステム上、そういうことが可能なのでしょうか?

質問1で回答したように数の問題がある。また、トラブル防止の対応を会員に周知させているかも関係している。 さらに柔道整復施術療養費の大きな問題として地域格差と協定契約での格差が見られる。これもバラツキがある原因と思われる。 この問題は保険者だけではなく厚生労働省も重要な問題として捉えているが、根本を改善せず料金体系を変えることで、安易な逓減によるごまかしの平均化を図ったことは大きな間違いだったと思う。
狙い打ちをされている県がどの県とどの県であるのか分かれば分析したい。

 

【質問12】
現在、岡山県社団で返戻等の問題に関して、或いは保険者との関係で一番問題であるとされていることは何でしょうか。差し支えない程度でお伝えください。

先に記載した通り、施術録を患者さんに開示し、今どこを施術し、保険に請求しているのかを理解してもらうことが重要である。柔道整復師の中には触れば保険請求をできると勘違いをしている方がおられる。説明と同意の義務を確実に行えば大きな問題とはならないと思う。あくまで患者さんの為の施術であれば患者さんを味方にして保険者とも争えるが、患者さんを利用した商売では話にならない。
保険取扱制度を理解する為のカリキュラムが養成学校に無く、卒後研修も無ければ誰が教えるのか。不正を正当化して指導する請求団体もあると聞くが、柔道整復師を取り巻く環境整備が整わなければ保険者との関係も良くならない。記載したいことは多くあるが、施術者と保険者の間に、第3者が利益を得られるような制度では今後も問題は絶えないと考える。

 

プロフィール

    塚崎    康之

        社団法人  岡山県柔道整復師会  保険部長 

 

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