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特集

施術療養費支給申請書点検業務外部委託の現状と問題点
―その8 外部委託業者問題とは?―

2011/01/16

【質問2】
大量に患者照会をして、患者さんと施術者の食い違いをみつけて返戻し、再請求をしないことを期待し、コスト削減につなげているということも聞かれましたが、そのような実感を持たれていますか?

明らかに柔道整復施術療養費を食い物にしたビジネスであると認識している。しかし、医科でも国保連合会と社会保険診療報酬支払基金が審査支払を行っているにも係わらず、委託調査会社を使い同様ではないが調査をしている現状を考えれば保険者サイドからすれば当然である。

 

【質問3】
民間調査会社の手法について何か異なるものを感じていらっしゃいますか?

初回に患者調査を行い、そのデータを元に翌月の返戻も行っている。例えば患者さんの記憶間違いの場合でも翌月分まで返戻処理を行うことが正しいのか疑問である。当月分の返戻は正当であるが、翌月分を再調査せず、または施術者より再提出理由も確認しないまま翌月も同様に返戻は認められるのか。次の返戻は施術者より回答が得られるまで保留とすべきではないか。
この件について「ガリバー」に問い合わせたが正当性のある回答は得られなかった。その話し合いの中で患者さんの記憶違いであれば、返戻後直ぐに電話連絡をすれば返戻処理を中断し、以降その件の返戻は行わない、との話になったので、会員にはその旨は伝えた。 本来であればその月ごとに調査を行い、その調査結果に基づき返戻がなされるべきと思う。

 

【質問4】
調査の目的が正しい請求かどうかであっても、結果は受診抑制につながっているという実態。保険財政の悪化から医療費抑制という視点で、むしろ受診抑制をねらっているのではないのかと思われますが、岡山県社団では、どのように受け止めていますか。会のスタンス等について話してください。

患者照会文章を施術者に持参する等の対応など一切指示していない。全ての支給申請は見識の違いはあっても、正当なものであることを前提としているので、返戻があっても再提出するだけのものとして受け止めている。

 

【質問5】
社団が「狙い撃ち」されている感があり、また全柔協さんの会員によると〝ウチは返戻なんか一件も無い〟と話されているそうです。この違いについて、どのように思われますか。

推測による発言では意味を持たない。同じ業界で情報を共有出来ない現状がこの業界の良くならない原因だと思われる。この数年で保険制度が大きく変わる可能性がある。自ずと纏まり団結しなければ存続できない状況になりうる可能性もある。そうなれば調査会社への良い対応策も生まれるのではないか。