柔整ホットニュース

特集

シリーズ第10弾  
国保中央会5項目の提言について業界内外の論客に意見を伺う!

2010/12/01

国保中央会5項目の提言について、業界はどのような対応と取り組みをすべきであるのか? この5項目の提言内容について柔整業界が真摯に取り組むことで柔整の進むべき今後の方向が明らかになっていくと思われる。 柔道整復師側の立場として、どのように捉え、取り組んだらよいのか、その意義について分かり易いご意見をいただくことで、多くの柔道整復師の方々に真摯に受け止めてもらいたい。
そのシリーズ第10弾として明治国際医療大学教授・長尾淳彦氏にキーポイント解説していただいた。

 

5項目提言の経緯

2008年7月、社団法人国民健康保険中央会は「柔道整復師の施術に係る療養費の審査・支払業務のあり方に関する検討会」(委員長:田中一哉 国保中央会常務理事)を立ち上げた。検討会のメンバーは全国47都道府県の国保連合会(以下国保連)ブロックの代表事務局長8名と日整社団の4名である。

検討会は2008年7月~2009年9月まで10回開催され、その内容は2010年2月に報告書としてまとめられた。改善すべき内容が大きく5項目にまとめられているところから5項目提言といわれている。

2010年4月には国民健康保険中央会は厚生労働省の関係者に面会して柔道整復師の療養費における適正な審査支払いにおける問題点の解消を求め、報告書の内容を要望された。厚生労働省はこれを受け、保険者等との協議を進めていく意向を示しているとのことである。

田中一哉常務理事のご尽力で国民健康保険中央会の中で柔道整復に関する検討会が立ち上げられ幾多の検討がなされ最終5項目の提言がまとめられたわけである。柔道整復師界としては、感謝せねばならないと思う。そして、この5つの提言実現のためにすべきこと、障壁になることのクリアなど優先順位を決めて業界がひとつになって取り組まなければならないと思う。

 

5項目提言の項目

提言の項目は次のとおりである。

1.
請求方法の統一化
①申請書等の様式の統一 
②支払先等届出制の導入 
③施術機関コードの新設 
④複数月請求の廃止 
⑤請求締切日の明確化
2.
審査の統一化
①審査基準の明確化 
②柔道整復審査会の権限について法的位置付けの明確化 
③審査委員選出基準の明確化
3.
全国決済制度導入
①全国決済制度の導入に向けた事務処理体制の整備 
②保険者から国保連への審査・支払業務の委託範囲の統一
4.
疑義請求対策
①審査時に生じた疑義に対する照会体制の整備 
②保険者における体制の整備
5.
IT化の推進
①電子請求を見据えた体制の準備(国保連・施術所・加入団体等) 
②柔整師の加入団体による代行請求を含めた検討

 

 

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