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施術療養費支給申請書点検業務外部委託の現状と問題点
―その6 外部委託業者問題とは?―

2010/11/16

【質問11】狙い撃ちされている感が県によって異なるのではないかということについて、そのことは何を意味するのか?事実関係などから推測できることを分かる範囲で教えてください。

自県に係る保険部活動に専念しており、返戻対象をターゲットされる都道府県社団があることについて、詳細な情報は把握しておりませんでした。
本県でも既にターゲットになっているのでしょうか?
また、他にターゲットになっておられる都道府県社団が存在するのなら、その対応について可能な限り協力や情報交換をさせて頂きたいと、この場を借りて宣言申し上げます。
そのような事実が本当に存在するのなら、これは特に猶予ならないことであります。
しかし、その根拠も何も想像に値しません、何を理由にかような事が行なわれるのか?
都道府県のネーミングが意に沿わないから標的になるのか、地を代表する食品が返戻屋担当者の嗜好に合わないので標的になるのか?
この設問に関しては砕けた回答以外不可能です。
10月18日に開催された柔整小委員会では、大よその返戻事業は違法性がないとした行政判断も示唆されたようですが、独断的な返戻事業の進行に拍車がかからないかと懸念しております。

 

【質問12】現在、奈良県社団で返戻等の問題に関して、或いは保険者との関係で一番問題であるとされていることは何でしょうか。差し支えない程度でお伝えください。

先ほども記述しておりますが、受領委任に係る柔道整復診療の担保であるとか基本的な部分、それらを称して『信頼』と定義した場合、これを失墜することが国民をはじめ柔道整復師にとって最大の損失であります。

昭和7年ごろ、工場協会に属する労働職員の方々から、医科に準じた柔道整復のいわゆる保険診療を希望する運動が契機となり、特例として認められた柔道整復受領委任の最大の目的は患者保護であります。

保険者も私達柔道整復師もこの事実を基本として、互いの使命を果たさなければなりません。

今年度に実施された柔道整復療養費の改定では、事実上プラスマイナスゼロと表現されますが、実際は大きなマイナスであります。

信頼を有する柔道整復とは、必ず根拠のある損傷に対して治療を行う職種であるからこそ、負傷原因等の証明は、労災・第三者行為でない事だけを記せば足りていました。
しかしながら今回、支給申請書への負傷原因記載を求められ、私たちの算定根拠は信頼性に欠けると行政判断が下された訳です。

医師同意にしてもしかりで、同意事実をカルテ記載さえ励行すれば骨折・脱臼の施術と算定が認められていましたが、今回の改定では同意年月日・医療機関名もしくは医師名を申請書に記載しなければならなくなりました。

 

返戻屋に対する不満も山積状態で、改善に向けて業界を挙げた対応が早急に行われる必要があるとともに、柔道整復師の信頼の回復にも相当な努力を行う必要が急務であります。 どうか社団が良きリーダーとなって、全国すべての柔道整復師が一致団結し、我が国の伝統医療である柔道整復を守り存続繁栄できますように祈念して、回答を終えます。

 

プロフィール

    米田    博伸

        社団法人 奈良県柔道整復師会  保険部長


 

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