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新会長インタビュー【埼玉県接骨師会・阿部会長】
―公益社団への取組みと公益社団として認められた場合のやるべきこと等について
受領委任制度の公益性については、各県認定審査会において、大分温度差があるように思われます。私共においては、専門の方々や県庁・担当官の指導の下、極めて良い形で進んでおりますし、間もなく手が届く段階まで漕ぎ着けました。今、組織率の強化拡大を考えておりますが、公益移行認定がなされた場合は、入会希望者があれば、研修の経験があろうと無かろうと受け入れなければなりません。これまでの様に入会拒否は出来ませんので教育方針を変えようと考えております。昭和59年からだったと思いますが、毎年「保険業務講習会」を開催し、公的機関から講師を招聘して、27年間続けております。今後も継続して参ります。開業後の柔道整復師に対しては3ヶ月間の指導を行っておりますが、今後はその内容と方法も変えていく必要があるでしょうね。
―情報公開の世の中だと思います。開かれた透明な組織運営について
執行部の考え、理事会等で話し合われている事が、ある程度は会員に見えるような運営が必要だと思います。本会においては「ミニ情報」なる印刷物で、毎月会員に知らせるようにしています。
―3・11東日本大震災被災者への組織的な救援活動に取り組まれたことと思います。その仕組みなどお聞かせください。
さいたま市のスーパーアリーナから騎西町にても周辺支部員をはじめ、多くの会員がボランティアを続けています。今後も継続していくつもりです。
―柔道整復師の在り方と今後
現在、我々柔道整復師を取り巻く環境は大変厳しい状況です。原因の一つとして挙げられるのが、養成学校乱立問題であります。柔整師が急増することにより、秩序のない柔整師が横行し始め、このまま増加し続ければ質の低下や過当競争により、柔道整復師としての存在問題も危ぶまれることになります。日本古来の伝統医学を継承している我々柔道整復師は、それぞれの地域住民と共にあって、医療・保険・福祉・介護などの分野においても大いに期待されており、今後においても国民医療の一端を担う医療人としての自覚を持ち、地域住民の健康増進に大きく貢献していかなければならないと思っています。
―今後一番にやるべきことは?
日整リード型の大同団結をするべきだと考えます。この柔整師激増の現在、仲間が増えてしまったことによって、収入が減ってしまい、困った、困ったというマイナス思考ではなく、数が増えている現状をプラス思考とするならば、最早大同団結しかありません。その為には、学制改革を更に進めるべきでしょう。大学も徐々に出来てきましたが、まだまだ中途半端です。政治力の強化を図り、思い切った大改革を断行し、時間は掛かるでしょうが、将来的には療養から医療の参入を図るべきでしょう。そうすれば、法的な位置づけもハッキリと致します。高いハードルかも知れませんが、その手立てを考える時期がいよいよ来たと私は思います。
(文責・編集部)