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ある健保組合事務長に直撃インタビュー!
―どういうところを一番許せないと思っていますか?
とにかくレセプトを見ていると目にあまるみたいな感じがあり、月に15回とか、20回行く人たちです。〝なんで骨折等で月に20回も行かなくてはいけないんですか?〟と言いたいです。其処だけです。月に3・4回、もしくは4・5回行っている人は、まあ仕様がないなとは思うんですけど、毎月、ずっと同じ名前の人が居ますからね。部位転がしをしなければ、長く治療は続けられない。柔整はそういう名目をつけてやっているんであって、それは保険者から見ても明らかに分かります。
―気になるところとか、こんなところは正してほしいというご希望などありましたら。
被保険者本人は、本当はいくら支払われているのかというのは、分かっておりません。本人に問合せをしても〝その通りです〟としか返ってこない。柔整師さんと揉めるのは後で困るから変なことを書いて返さないでしょう。やはり、おかしなことを書くと行けなくなるというのがあるんだろうなとは思っています。
―柔整の養成学校を卒業して国家試験に合格して、毎年5000人ぐらい柔道整復師が生まれることについてはどう思われていらっしゃいますか?
そんなに仕事、需要はないですよね。柔整業界の実態は、国民は何も分かっていないでしょう。本当に医療なのかなという疑問もあります。学問的にちゃんと医学の勉強を積んだ柔整師さんだったら良いんでしょうけど、ただ単に学校を出たというだけで医療を学んだと言えるのかなという思いもあります。本当に医療であるというのであれば、柔整師の資格だけではなく、プラス違う医療資格も取得するのが良いのかもしれません。やはり、医療レベルの治療を行う人と、そうではない人とをしっかり分けて、医療行為を行わない人は保険を利かないようにしていくことが必要でしょう。手モミンさんみたいな形でやっていけばいいと思いますし、勿論腕がよければ、保険が利かなくても人は来る訳ですから。医療レベルの柔整師さんの所には保険が利くようにして、お互いちゃんとルールを守ってやっていただければ良いと思います。とにかく、区分けが非常に難しいと思います。また、誰がそういったジャッジをするかという問題もあります。
―国保の提言について何か一言ございましたら。
様式の統一よりも中味ですよ。今回、行った日には○をつけるようにはなるんですけれども、それよりもっと詳しく書いていただけるといいですね。
―調査会社に全部お願いしているという話でしたが、これは怪しいなと思ったら民間会社が勝手な判断で行っているのでしょうか?
誰に照会を出しましたということは報告をもらっております。我々が会合等に行った時に〝何処に委託していますか〟と聞かれますので〝Gさんです、手数料安いですよ〟と伝えています。健保組合のほうでどんどん厳しくなっていくのであれば、あまり点検等を行わない国保、そういったところにどんどん請求が行くようになるのではないでしょうか。
―健保組合の方向性などを教えてください。
今までのままでずっとやっていくと厳しくなります。たまたま当健保組合は、積立金が残っていますので、その積立金を取り崩しながらも、少しずつ手を打っていこうと考えております。柔整の点検についても、民間委託をしておりますので、効果についてはどうか解りませんが、何もやらないよりは牽制効果はあるだろうと思っています。他にもジェネリックを推進したりしていますが、まだ、どちらかといえば周辺を手がけている段階です。本当のところは、やはり医療費のレセプトについてちゃんとやらなければいけないでしょうし、又その前に病気にならないように、予防のところのメタボ健診や特定保健指導を本来はやらなければいけない。しかしながら、其処まで手が廻っていないというような状況です。
(文責・編集部)