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施術療養費支給申請書点検業務外部委託の現状と問題点
―その7 外部委託業者問題とは?―

2010/12/16
社団法人 兵庫県柔道整復師会保険部長・入江 孝氏に聞く!!

【質問1】
返戻レセプトの割合について、全体のレセプトの内、返戻が約何パーセント位で、その中に民間調査会社からの返戻は、どの位であったか?できれば過去と比較していただきたい。次に5年前頃から民間に委託する保険組合が徐々に増え始めたと思われるが、その実態をお聞きしたい。

A.
当県においては具体的な数字を出しておりませんので、正確には分かりかねますが、健保組合請求分の約75%が調査会社よりの返戻である様に思います。

 

千葉県では、確かに3年前と比較すると、例えばガリバー社に委託する保険者は倍増しているが、3年前に委託していた保険者が28社も抜ける。つまり増える反面、委託を止めたり、他の民間会社に乗り換えるなどしていると思われるが、兵庫県でもそのような傾向や実態を掴んでおられますか?また、その理由は何だと思われますか。
A.
ガリバー社に委託する保険者は、確かに増加しております。ただしガリバー社をやめた保険者もあるようです。その理由については解りかねます。

 

委託業者の中で返戻数が多かった順に分かる範囲で教えてください。他県ではバラツキがあると思われますが、民間委託したために返戻数が増大したとも言えない感がありますが、兵庫県ではどうですか?
A.
やはり委託業者ではガリバーが多くを占めております。次に療養費点検センターの順になっております。民間委託のため返戻数は増加しております。

 

ガリバー社を例にあげると3年前より返戻数は増えていない、千葉県においてはそういうことでしたが、兵庫県で3年前或いは5年前と比較して顕著になっていることがあれば教えて頂きたい。
A.
全体的にはガリバー社に委託する保険者が増加しているため返戻件数は増加しているのではないでしょうか。

 

顕著になっていることの原因や理由が推測できれば、そのことについても教えて頂きたい。
A.
営利目的な会社であるため返戻することで利潤を追求しているのではないでしょうか。

 

次に返戻の特徴について、分かる範囲で教えていただきたい。例えば、ガリバー社で返戻が最も多いのは、受診部位回答なし、施術部位の相違、協定外、外的要因外、受診日数相違、近接部位などでした。出来ればそのパーセンテージなども教えて頂きたい。
A.
返戻理由として、受診部位回答なし、施術部位の相違が約80%を占めており、後は協定外、外的要因外、受診日数相違、近接部位、医科との併診等があります。

 

その対応策について、兵庫県社団では、どういった指導を行っていますか?
A.
各事案とも患者の誤回答によることが殆どですので、日頃より患者に対し調査表に対する啓蒙をはかるように指導しております。また、問診票等の充実をはかるようにしております。

 

コアジャパンによる返戻申請書について、再提出阻止ともいえる返戻理由書であると奈良県社団保険部長から指摘がございますが、兵庫県ではどうですか?
A.
再提出阻止とも思える部分もありますが、きちんとした返答をすれば問題は起こっておりません。

 

 

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