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第12回柔道整復師小委員会開催される

2011/06/16

3.医療が目指すべき方向

医療の目指すべき方向とは何か?1つ目に、年を取るのも楽しいと思える、安心な社会環境をつくること。2つ目に、誰でも保険証一枚で安く医療が受けられる国民皆保険制度を維持していくこと。3つ目に、国民・医療従事者双方が無駄と思えることを排除すること。国民も医療従事者も納得できる制度を維持していくために、いきなり大病院に掛かるという行為や医療機関のはしご受診、検査の重複等、無駄を排除してもらいたい。

 

4.地域医療再生への道

これらの方向へ向かうためのカギとなるのが、「総合医」である。大抵の病気は診断・治療ができるというのが総合医であり、総合医が増えてシステムとして普及していけば大病院に掛かる必要もないし、はしご受診することもなくなるだろう。診療所と病院の機能の分化・連携をとるシステムの構築が必要。

 

5.柔整業界に思うこと

最後に柔整業界について、柔整関係者がよく口にするのは、柔整専門学校の急増により起こる様々な問題・課題に対して、適切な対応がされていないということである。入学定員はこの10年で約10倍に増加している。このような業界は類を見ない。そうなると急増した学生を指導できる、十分に質の高い教員がいるのか?ということが懸念される。粗製乱造と言われるような教育体系を野放しにせず、行政は認可後も学校の実態をきちんと把握して、指導・管理を行なう必要がある。また、資格を取って間もない柔道整復師が一定のレベルに達するまでの卒後研修体制を構築するべきだ。
また、受領委任払い制度が本当に続くのかどうかも懸念される。受領委任払いは、社会から道義的信頼と技術的信頼を受けていたから成立していた。これらの信頼を受けられないような人は、受領委任を受ける資格はない。
私たち医療保険者として柔整には、正しい治療・正しい請求・統一された様式の使用を期待する。


 

次に、小委員会事務局長・大島議員より、「東北地方太平洋沖地震及び長野県北部の地震による被災者の柔道整復に係る療養費について」の一部負担相当額の取扱いについて、前回の小委員会で吸い上げられた関係団体の要望に対する厚労省からの回答の報告があった。また、厚労省に寄せられている一部負担金に関する質問への回答も説明された。(詳細はこちらをご覧ください。)