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第12回柔道整復師小委員会開催される

2011/06/16

平成23年5月31日、参議院議員会館1階101会議室にて、民主党統合医療を普及・推進する議員の会「第12回柔道整復師小委員会」が開催され、21団体34名の参加者が一堂に会した。

初めに柔道整復師小委員会小委員長の小宮山泰子議員より、〝先般の福島でのボランティアチームにご参加頂きましたこと、そしていつもご協力頂いている皆様には、心より感謝申し上げます。今、医療を正しくしていくこと、そしてこの積み上げた経験から来た皆様の技術というものが本当に大切であり、これを伸ばすということが新しい希望の光になるんだと私たちは信じております。是非、皆様のお知恵をお貸し頂き、一緒に安心して施術が受けられる、また施術が出来る環境をつくって参りたいと思っております。今後ともよろしくお願い致します〟と挨拶があり、国民健康保険中央会の田中一哉常務理事の講演へと移った。

 

『皆保険体制の維持そして柔整業界』
国民健康保険中央会 常務理事  田中 一哉 氏

1.国保に財政の安定はあるか

皆保険体制をどのように維持していくか?皆保険制度を支えているものは国民健康保険だが、この制度を支えている国保に財政の安定はない。社会保険は保険料で医療を賄うシステムであり、これが社会保険の原理原則となっている。保険料を支払える、病気でない人を被保険者とすることを前提条件とし、そうでなければ成り立たない。国民健康保険は保険料を払えなくても病気であっても、全て受け入れなければならないシステムになっている。こういったシステムが皆保険制度を支えている訳だが、高齢化社会となり国保も成り立たなくなってきた。そこで、老人保健制度と退職者医療制度がつくられた。健保組合・協会けんぽの財源をここに回す、という仕組みにより、国保財政は小康状態を保っている。しかし、15~16年前から健保組合・協会けんぽが集めた保険料の4~5割を国保に回さなければならないと悲鳴を上げたため、若い人の何倍もの医療費がかかる高齢者医療の財源を別枠にしようということで後期高齢者医療制度が出来た。このように、国民健康保険という皆保険を支えている制度は、社会保険というシステムの原理原則を放棄した制度である。

 

2.医療の現状

医療の現状としては、医師の不足・偏在が地域住民の不安をかき立てている。その原因には医師が自由に卒後研修先を選べるようになったこと、諸事象により実質的な稼働率が男性医師の半分ほどである女性医師が全体の3割を占めるまでに増加していること等が考えられ、現状の医療崩壊につながっていると思われる。実態に合った形に見直していく必要がある。

 

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