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東日本大震災における兵庫県のボランティア先遣隊派遣活動に参加して

2011/04/16

5.まとめ

兵庫県の報告書より、課題として、外科、産婦人科、眼科、小児科等の専門検診の必要性がある。また、個別医療チームが複数入っており、調整機能が必要である。慢性疾患(血圧、糖尿病等)の医薬品不足しておりかつ、心理的不安な者が多く精神安定剤も必要である。 避難所の間仕切りが少なく、プライバシーの確保が必要である。温かい食事が必要である。など様々な課題が挙げられた。

避難所運営に必要な救援物資として、食料品とくに菓子パン(保存用)、おかずになるような缶詰類、ウィダーinゼリー、バナナなど果物類、介護用大人用お尻ふき(顔、身体、お尻を拭くため)、下着類(パンツ、シャツ、男女用、子供用)、靴下(小児用、大人用各サイズ)、簡易トイレ(凝固剤含む)、簡易間仕切り用品(体育館等避難者用)、カセットコンロ、水、炊き出しなどが聞き取り調査より明らかとなった。

兵庫県では、先遣隊の報告を踏まえて、被災地からの要請を受け、速やかに温かい食べ物の炊き出し隊、生活環境復旧先遣ボランティアなどの活動支援隊を派遣することとなった。

 

6.感想

連絡を受けてから、短期間で準備し活動を行ったが、井戸知事の強いリーダーシップのもと参加者が一致団結して先遣隊の役割は果たせたと思われる。

今回の活動で、医師会、看護協会、鍼灸師会とスムーズな連携をとり、被災現場ならびに関係各位との聞き取り調査ならびに避難住民に対しての健康チェックおよび施術を行えたのは、移動中に県担当者との綿密な打ち合わせの成果であると考える。

また、昨年度の合同防災訓練時の資料(トリアージタグなど)が大変役立った。今後、第2回、第3回と引き続き要請があれば、要請された理由をよく理解し、それに応えることが重要である。会員の協力はもちろんのこと、防災・応急処置の知識や意識の共通化が課題である。

今後継続して活動する中で、被災者のニーズも変化していくと考えられる。その中でわれわれが、どのようなことをすればよいかリサーチし、考えなければならない。継続していくことは大変であるが、阪神大震災を経験した兵庫県として、そのポジションは重要である。

 

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