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「柔整師の療養費委任払いを堅持」厚生労働副大臣が答える

2010/03/15

topic1平成22年3月5日、第174回国会参議員院予算委員会で民主党参議院議員の大島九州男氏が、質問に立った。中でも統合医療推進と柔道整復師の療養費に関する質疑応答について、その全内容をお伝えする。

 

大島九州男氏:今回、鳩山総理が統合医療ということで施政方針演説の中にも言っていただきました。まず、我々が議連を立ち上げたころには、NHKではこの統合医療という概念がはっきりしないということで、NHKの放送では使えないというようなことを言われた記憶があるんですけれども、まさにその新しい言葉がこれから広がっていこうとしているところだと思いますが、この統合医療という言葉の概念と、この統合医療を推進して目指すところをよろしくお願いいたします。

足立信也氏(大臣政務官):概念につきましては、まず言葉の理解が必要なのは、相補代替医療ということだと思います。この範囲は極めて広いものでありますが、例を挙げれば、漢方や、はり、きゅうに代表される伝統医学、あるいはハーブ療法とか温泉療法とか自然療法とか、そういうものがございます。そのような相補代替医療と近代の西洋医学を統合し、お互いに利用するということだと思いますが、それが統合医療の概念でございます。その目指すところということで二点申し上げたい。鳩山内閣あるいは長妻厚生労働大臣の中での医療行政のキーワードは「予防医療」だと私は思っております。その予防医療を推進するということが一つ統合医療の推進につながっていくと。もう一つは、今まで近代西洋医学というものは、例えば原因の究明、そしてそのメカニズムも解明ということを推進してきたと、そうとらえておりますけれども、そこで少し足りなかった部分は、人間という個体を、人間全体をとらえるという観念が足りなかったのではないかと思います。これが所謂伝統医学の中で重視されているものでございますので、ということを推進することを考え合わせると、国民の皆さんの多様なニーズに応えられる医療、これを今後推進していくんだということが我々の統合医療の推進の目的であると、そのように思います。

大島九州男氏:私どもこの統合医療推進の議員連盟というものに入らせていただいておりますけれども、今の統合医療という概念の中にある鍼灸、マッサージやその他ハーブ療法いろいろというものを聞かせていただくと、国家資格のある分野もあったりとか、保険適用のものもあればないものもあると、多様な実態でありますけれども、この統合医療PT、足立政務官が先頭になってやられると思うんですけれども、どのような形で進めていくのか、基本的な考え方というものを教えていただきたいと思います。

足立信也氏:相補代替医療というものは、今、大島委員もご指摘のように、まさに玉石混交であると思います。私自身の経験からしても、手術の後に実は一回の外来で再診で訪れなくて、家族あるいは親戚の方から勧められたいわゆる相補代替医療をやってきたと。突然訪れたときにはもう末期に近い状態であったという経験もございます。これは玉石混交、中には非常に優れたものもあると私は思います。ということは、我々がまずやるべきことは、このエビデンスをしっかり確立する必要があると考えています。ということで、四つの柱を考えました。まずは、実態の把握をする。これは医療においてどのようなことが行われているか、あるいは国民の皆さんがどのような相補代替医療を利用されておられるのか、それを把握する必要があるだろう。その中で、今までに研究が盛んにやられております。そして、来年度予算を我々は漢方医療について十億円という予算を今のところ考えさせていただいておりますけれども、どのようなエビデンスが今まで出されているのか、これを評価する。そして、その中から新しい知見を創出できないか、そのことを国民の皆さんに情報開示として伝えると、この四本柱を推進していきたいと思っています。これからは、伝統医学とはいいながら個別化医療と、その人に合った医療というものが求められる時代に必ずなっているんだと思うんです。そのためのエビデンスの集積ということにまずは力点を置きたいと考えております。

 

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