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gyoukai平成23年度 組織力アップ!NGO人材育成研修
ミクロネシア連邦における柔道整復術普及プロジェクト初動調査報告

2012/04/02
1.調査の目的及び内容

(1) 調査の経緯

独立行政法人 国際協力機構広尾センター(以下JICA地球ひろば)の組織力アップ!NGO人材育成研修のSTEP3、海外現地調査の一環としてミクロネシア連邦チューク州において現地調査を実施した。 
本研修は国内外で今後活躍するNGOスタッフの人材育成を通じ、団体の組織強化を支援することを目的としており、目標とする人材像として、①草の根レベルでの効果的なプロジェクト実施を担える人材、②地域や社会の期待に応えるNGOとして、団体の安定した活動基盤を築くことのできる人材、これら目標とする人材育成を通じて、組織の課題を解決する、組織力強化に繋げるため、プロジェクトマネージメントコース、組織マネージメントコースの2コースがあり、当会はマネージメントコースを2名受講した。今後、様々な国に対して、柔道整復術普及プロジェクトを公益法人日本柔道整復師会(以下、日整)として実施するためにマネージメントコース受講者2名並びに日整国際部より1名の合計3名で上記現地調査を実施した。

 

(2) 調査目的

ミクロネシア連邦における日本伝統治療(柔道整復術)普及プロジェクト初動調査(チューク州)ミクロネシア連邦は文化の異なるコスラエ・ポンペイ・チューク・ヤップの4州からなり、人口は102,624人である(2010年国勢調査)。ミクロネシア連邦では医学系大学の設置がなく、医師不足が深刻な問題であり、対応の難しい患者はフィリピン、グアム、ハワイなどへ移送することが多いとされている。チューク州は比較的大きな11の島を含む約290の小島で形成されており、約40の島で人々が暮らしている。そのうちウエノ島に約54,000人が暮らしている。 2010年7月14日には、ミクロネシア連邦チューク州女性協議会(以下、CWC)と日本政府との間で草の根・人間安全保障無償資金協力案件で女性の地位向上を目的とした「チューク州女性自立多目的施設建設」の贈与契約の締結が行われている。この施設は、女性がジェンダー、家族、健康、文化、環境などの多様な問題を話し合い、行動を起こす場として期待され、さらに手芸品などの技術研修や健康促進の場として使われる予定になっている。2011年11月25日に1階部分が完成し、上記の活動を実施しつつある。

CWCは1984年より活動を開始し、1991年より現在の形態で健康・教育活動を行っているNGO団体である。ミクロネシア連邦で柔道整復術を効果的に普及させて行くには、CWCの協力を得て、現地の医療状況の把握ならびに現地ニーズに対してインタビュー手法による聞き取り調査を行うことが重要であると考え、現地調査を実施した。

 

(3)主な活動内容

CWC・チューク州政府環境局との打ち合わせ(スケジュール調整を含む)
(公社)日本柔道整復師会のモンゴルにおける活動報告ならびに、CWCの活動報告
CWCメンバーに対するインタビュー
CHUUK STATE GOVERNMEN(チューク州知事JOHNSON S.ELIMO氏)に対するインタビュー
ケガをしたことのある地域住民(ウエノ島・トノアス島・フェファン島)に対するインタビュー
養護施設教諭に対するインタビュー
チューク州立病院勤務医師に対するインタビュー
パブリックヘルス(保健所)でのインタビュー
伝統医療従事者に対するインタビュー
学校教員に対するインタビュー(青年海外協力隊員も含む)
CWCメンバーに対してのケガに対する応急処置セミナー開催

 

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