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日整国際部報告会・生涯学習講習会・学術講習会が開催!

2012/12/01

第20回公益社団法人日本柔道整復師会生涯学習講習会が、日整会館大会議場において10月7日に開催され、国際部報告会に加え学術講習会が一般公開講座として行われた。都民約50名の参加があり、総勢約170名が結集、講習会は大好評であった。

 

国際部報告会

萩原隆国際部長とJICA毛利花絵氏の来賓挨拶の後、金井英樹部員の説明で進められた。

国際交流の目的は、1.柔道整復術を世界に広める。2.柔道整復術の有効性を再確認する。3.国際的認知向上による国内へのフィードバック。4.柔道整復師自身が再び「柔道整復」を考える契機となるとされている。モンゴル国の医療状況については、モンゴル国内で頻度の多い外傷は、鎖骨骨折・上腕骨外科頸骨折・コーレス骨折・大腿骨骨幹部骨折・肩関節脱臼等であり、特に高齢女性の骨折中60%は大腿骨頸部骨折であり、柔道整復師の得意とする外傷が多い。 モンゴルにおける日本伝統治療「柔道整復術」指導者育成・普及プロジェクトのこれまでの取り組みは、平成18年~平成20年「日本伝統治療(柔道整復術)普及事業」として外務省の「日本NGO連携無償資金協力」を実施。平成21年10月~平成23年3月「日本伝統治療(柔道整復術)普及プロジェクト」としてJICAの「草の根技術協力(支援型)」で実施。9月1日、草の根技術協力(パートナー型)を契約、といった経緯がある。上位目標としては、モンゴル国各地の医療機関で、継続的に柔道整復術を用いた外傷治療が一般的になることであり、また、 プロジェクト目標としては、モンゴル国内における柔道整復術の指導・普及がモンゴル人のみにより可能となる状態になることである。これまで行われてきた大学での講義、基礎講習会、授業風景、筆記試験、実技試験、指導者講習会、市民公開講座、外傷病院での臨床実習などの活動内容を紹介し、モンゴル国営放送の動画や指導者候補生の熱心な日本研修なども紹介した。国際交流を通して実感した柔道整復術の有効性について、高度の機器、高価な材料を必要としない、どのような環境下でも対応できる、人に優しいシンプルな医療である、自己完結型の治療形態、柔道整復師にしか出来ないことがある。柔道整復術のモンゴル国など開発途上国での有効性がある等、報告した。

 

生涯学習講習会

公益社団法人愛知県柔道整復師会会員・久野信彦氏による「100歳まで歩ける!クノンボールエクササイズ」と題した特別講演が行われた。

公益社団法人愛知県柔道整復師会会員・久野信彦氏による「100歳まで歩ける!クノンボールエクササイズ」と題した特別講演が行われた。講演で久野氏は、〝東日本大震災を目の当たりにし、あらためて《自分で歩く》ことの大切さを再認識した。いざという時は、自分を自分で守らなければならない〟として以下のエクササイズを紹介した。

 

高齢者(故・成田きんさん)の筋トレをいかに可能にしたか

手で荷重(1.5ヶ月)の筋トレから500g、800g、1.5kgと増量した。

高齢者の筋トレは避けられていた(危険なので)高齢者の筋繊維は、古い布のようなもの、一度破れたら、治してもすぐに破れる。
筋トレの基本(永く続けるには)
楽しんでする
難しい事はしない
無理をしない
目標を持つ(旅行、孫、筋肉)
(二人以上で行う―飽きない)
高齢者への対応(介護側から)
自分の親だと思ってする(心が入る)
本当に良くしてやろうという意気込み(相手に伝わる)

日本人の平均寿命83歳
健康寿命75歳 8年間は他人の世話

介護認定審査会では、「廃用症候群」(安静状態が長期に渡って続くことによって起こる、さまざまな心身の機能低下)の申請が多くなっている。)

【原因】・運動不足・過度のサービス→できる事でも手を貸す

年齢と共に体幹の関節可動域が低下(運動量が少ない)関節可動域(仙腸、椎間、肋椎、肩甲関節、など)
体が楽に動くと軽くなり、痛みも軽減する(ストレッチ、プーリィ運動など)認知症予防:クノンボールで実現する(理想的な自立=100歳人生)

 

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