柔整ホットニュース
特集
柔道整復師小委員会が社団JB日本接骨師会をヒアリング
連日開催された統合医療を普及・促進する議員連盟「第19回柔道整復師小委員会」。衆議院第2議員会館第7会議室において、8月23日(木)13:00~14:00まで、社団JB日本接骨師会のヒアリングが行われた。
社団JB日本接骨師会から最高顧問・本多清二氏、副会長兼総務部長・早津泰治氏、副会長兼財務部長・伊集院克氏、専務常任理事・諸星眞一氏、事務局参事・八島義忠氏、事務局職員・伊藤和美氏、事務局職員・諏訪部有子氏、事務局職員・山本暢彦氏ら8名が出席、また厚生労働省からは保険局医療課保険医療企画調査室長・屋敷次郎氏、保険局医療課療養指導専門官・西窪学氏、保険局保険課健康保険組合指導調整官・勝見光夫氏、保険局国民健康険課保健事業推進専門官・光行栄子氏、保険局高齢者医療課高齢者医療指導調整官・佐野勉氏、医政局医事課医事専門官・小川博昭氏ら6名が出席し、司会は大河原雅子参議院議員が務めた。
この日、議員連盟会長である鳩山由紀夫氏が所要のため欠席されたことから大島九州男議員は議員連盟事務長の立場で〝統合医療を普及・促進する議員の会、柔道整復師小委員会は19回という回数を重ねており、我々は日本の医療費の削減と患者さんの負担の軽減について新たな制度を構築しようということで勉強を重ねております。本日は、社団JB日本接骨師会の皆さんにおいでいただきまして、先生方が『患者と柔整師の会』で全国を回られて、いろんな意見を集約され、国民の医療に対しどういう制度がいいのかを独自にまとめていただいています。今日はご提言をしっかり勉強させていただくという主旨です。連日、厚生労働省の皆さんには暑い中、足を運んでいただきまして感謝申し上げます〟等、挨拶を述べた。
次に司会の大河原氏から出席議員の自己紹介等、一言挨拶をお願いしたいとあり、財務省副大臣・参議院議員の藤田幸久氏が〝叔父が整骨院をやっています。私自身、一昨年アキレス腱を切り整骨関係の皆さんに大変お世話になっています。いろいろ医療関係の皆さんとおつき合いがありますが、統合医療の関係も非常に重要な観点です。予算を含めて全体として重要な問題だろうと思っておりますので、一生懸命勉強させていただきたいと思います〟等、出席議員の挨拶並びに議員秘書の挨拶・紹介が行われた。
続いて、厚生労働省出席者の自己紹介も行われ、JB日本接骨師会にマイクが渡され、各々の自己紹介があり、八島事務局参事より、これまでの活動経過及びその内容について以下の説明があった。
〝我が会は全国組織の柔道整復師の団体で、患者さんと一緒に「患者と柔整師の会」をつくりながら療養費の改革運動を行ってきております。柔道整復師の療養費受領委任払い制度というのは、あんまハリ灸マッサージ等療養費の償還払いとは別に作られた患者さんにとって非常に使い勝手の良い利便性を重視した制度です。準医療保険と呼べるようにレセプトに委任のために署名をする以外は、患者さんのほうの使い勝手は医療保険と何ら変わらないという制度です。しかしこの療養費受領委任払い制度は、平成21年度、会計検査院の決算検査報告の中で、不正不当の請求が多く見受けられるので各保険者においては適正な審査照会を行うよう指導がありました。この問題は業界にとって非常に古くて新しい問題です。古くは平成4年に東京新聞、また平成11年には毎日新聞がこの問題を取り上げてきております。最近になりまして平成20年6月1日に朝日新聞がこの問題を取り上げ、一面トップで掲載しました。私たちはこのことを重要な問題として捉え、総ての業界団体へ向けて私達の意見書を送付しましたが、業界から全く反応がありませんでした。この間に新聞・テレビでは柔道整復師の請求の在り方について多くの報道がなされてきました。私たちはこのような問題につきまして業界人として社会に対し十分に説明責任を果たす必要があると考え、平成20年11月16日住友ビルにて約250人規模でのシンポジウムを開催しました。その後、自然発生的に当会会員から柔道整復診療と療養費の問題協議会が発足され、4回ほどの開催実績があります。この協議会を続ける中で、柔道整復師だけで話し合っていたのではその主張は社会から単に業界擁護として捉えられるだけであるということに気づき、柔道整復診療と療養費の問題協議会は、平成22年2月28日に発展的な解散を行い、患者さんと一緒に現在の「患者と柔整師の会」を設立した次第です。この患者と柔整師の会では、患者会議・柔整師会議・保険者会議をワンセットに、夫々の立場の話を伺ってきました。同時に保険者訪問を繰り返し、ナマの保険者様のご意見を伺ってきました。患者さんの意見はもとより保険者さんの意見をもっと多く吸い上げるべきということで多くの保険者会議を開催してきました。平成22年5月より平成24年6月までの2年間に関東地方で患者会議7回、柔整師会議4回、保険者会議8回、関西中部地区では、柔整師会議2回、保険者会議2回、九州中国四国地区では、柔整師会議2回、保険者会議2回、東北地区では柔整師会議・保険者会議を夫々1回開催してきました。本年11月には北陸地方での保険者会議を予定しています。一方、保険者訪問は、日本全国の保険者数は5089軒ありますが、その内の1881軒を既に訪問しました。このような活動をしながら昨年の11月13日、六本木アカデミーヒルズにて約250人規模での柔道整復療養費受療委任払い制度改革第2次試案を発表、同年12月には業界団体の説明会と意見交換会を行いました。本年5月にはこの第2次試案についてのアンケート調査を実施、日本全国の保険者5089軒に対し8月22日現在、973件、19.1%の回収率です。本日はそのアンケートの中間結果報告を抜粋という形で報告させていただいています。又、保険者訪問の中では、保険者さんからの要望としまして、接骨院関係の所謂消費者センターのようなものはできないかというお話があり、昨年の6月、患者相談ダイヤルを設立しました。本相談ダイヤルでは運営委員会を設置して弁護士や社会保険労務士、公認会計士などの学識経験者にお願いして相談員である柔道整復師の研修を行っています。その後、保険者訪問と保険者会議を行っている中で、より一層実現可能な方策を保険者さんから依頼されてきています。この度、柔道整復師施術料療養費請求受療委任払い制度の改善実現のための方策案、第3次案を設定しました。本日はこの第3次案をチャート図を見ながらCGで説明します。私たちはこの案をなんとか実現したいと考えておりますのでご出席の政党政権である民主党の先生方には本案の打ち合わせが厚労省とスムーズに進みますよう是非お力添えをいただきたいと思っております〟と明確な説明を行った。