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柔整小委員会委員長 小宮山泰子氏に直撃インタビュー

2011/10/16

―小宮山先生から見た柔整の長所や短所をお聞かせください。

西洋的な現在の医療では抗生物質に代表されるような即効性や効率性を求められている部分が少なからずあるように感じております。医療効果も勿論ですが、やはり人間本来が持っている自然治癒力を引き出すという方法が柔整の特長であり、長所であると思います。短所としては、柔道整復という資格が国家資格であることを広く国民に知らされてこなかったことではないかと思います。

 

―柔道整復師イコール接骨院の先生であると結びつかない人も多く、最近は様々な治療院等があり、混沌としている状況ですが・・・

そういう意味で言えば中国整体であったりリンパマッサージであったり、ある意味認可されていないものとの区別がつかないと聞いています。しっかりした教育を受け国家試験にパスして大臣免許である医療資格者との区別がつかないのは柔整師さんにとって非常に不幸だと思います。そこはやはり国家資格であるということをもっとアピールして国民にご理解いただく為にはどうするかということは課題であると思います。資格があるのに、資格を必要としない癒し系といいますか、所謂健康産業市場での競争に柔整も巻き込まれてしまっている感があり、きちんとした保険適用範囲の説明や現行の制度というものを理解しないで保険を適用する等、不正に結びつくような行為をされてしまっている一部の方がいらっしゃるとも耳にします。又、そういう風にせざるを得ないという状況は改善しなければいけないと思います。因みに改善をしなければならないものとしては、医師の許可を得なければ治療してはならない、診断をきちんとできないという点と、もう1つは健康産業市場の競争の中に実際に巻き込まれてしまっているという2点が問題であると思います。

 

―2点問題をあげていただきましたが、その問題に着手をしていくご予定はありますか?

これらについては今までもずっと取り組んでいる事です。本当にまじめにやられている方々が、一部の不正をする人達によって業界全体があまり良い印象を受けなくなるという、ある意味風評被害になってしまうことを避けたいという思いが強くあります。大半の方は、まじめに業務に専念されているにも関わらず、一部の不正請求をする人達によって、全体がそうなんだと世間から見られてしまうということを、如何になくしていくかという、正しい評価、まともな評価に変えていくことが小委員会の大きな柱になっております。小委員会はそういう考えですので、柔整の方々も心を一つにして自分達の地位を守るという意味で連携をしていただけるよう、互いにこの医療資格に対してプライドと誇りが持てる環境を目指していかれることの後押しをさせていただければと考えています。