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特集

巷に溢れる整・接骨院の看板や各種サインについて!?

2011/08/16
雑感の巻

柔道整復師に対して定められている広告の制限については本サイト内の『これだけは知っておいて!!』第26回【柔道整復師法とその関連内容:その4】に詳しく掲載されているが、これらの規制について、どれ程の柔道整復師が認識しているのか、疑問に感じられて仕方がない。協定や契約を結ぶことにより、柔道整復師は受領委任による保険施術が認められることになっている。保険施術の規定は「療養費の支給基準」に定められ、同基準に準拠した保険施術が求められなければならないのは当然である。 
しかしながら「療養費の支給基準」では保険施術に関する規定が主となっており、広告等に関する記載は見当たらない。柔道整復施術所の広告として、骨折・脱臼・打撲・捻挫・挫傷等の記載も違法である。甚だしい例では、五十肩・腰痛・変形症・鞭打ち・自 律神経障害・不眠・肩こり・痩身等柔道整復師業務とは言えない病名の羅列が見られる。鍼灸あん摩マッサージ指圧師等の資格を有する柔道整復師であっても、あはき師法違反となる筈である。最近では、癒しサロン或いはリラクゼーション店と見誤るような風変わりな看板や広告まで登場してきている。
これら異常ともいえる広告内容は、特に大阪など都会で顕著に見られることが比較的に多い。彼ら広告主側の言い分はおそらく、患者さんへのインフォメーションサービスの一貫だと言うのであろう。本当に嘆かわしい事態である。

これら広告関係のマナー崩壊は、いつ頃から現れ始めたのであろうか。
私は、平成13年頃からではなかろうかと曖昧ではあるが記憶している。
平成11年を境に、柔道整復師養成校規制が撤廃され雨後の竹の子のように養成校が乱立し始め、公共交通機関の駅や電車内の吊広告には、うすら恥ずかしいキャッチコピーが溢れだした頃からであると考えている。「保険の扱える整骨院の先生になろう」とか、「健康保険が使える医療=柔道整復師を目指そう」など皆さんもきっと記憶されているに違いない。法的なスタンダードを教育する義務がある養成校自体がモラル欠如状態にあるから、通学している生徒のモラル欠如はなおさらの方程式であろうか。
それとも柔道整復師養成校では柔道整復師法を教えられないのか。
片や生徒募集になりふり構わず、もう片や患者(お客様)集めにヒートアップ状態。
気持は分からなくもないが、やはり社会におけるプロとしての節度は必要であろう。

 

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