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24年度療養費改定が公の場での議論へ

2012/05/16
健康保険組合連合会専務理事 白川修二 委員

改定率についてはむしろ引き下げるべきだと私どもも思う。柔道整復師の数が増えたことに伴って療養費も増え、それとまた連動して不正を疑われるような請求が非常に増えているという事が大きな問題である。これは厚生労働省の監視体制を強める或いは不正が発覚した場合の処分について厳格に対応していただくというようなことも必要だと考える。それから療養費は施術者から直接保険者の方に請求がくる。保険者の方でその中身をチェックし1対1で支払いをするが、この様な形で手間暇がかかるうえに当然判断に違いが起こりトラブル等が発生する。そういったわけで何等か審査の仕組みを工夫する必要があるのではないか、或いはトラブルになった時の調整をする機関というものも考えていく必要があるのではないかなと考える。事務的にも煩雑なため、請求書を統一し電子化するというIT化の工夫もしていかなければ無駄なコストがかかっているという風に感じている。平成24年度療養費改定についての基本的な考え方については私共としては全面的に賛成である。特に多部位、5ヵ月を超えるような長期にわたる施術、もしくは1ヵ月に10回を超えるような多数回などについては逓減制を用いる或いは回数・月数を制限するといった措置が是非とも必要だと思う。それから当初は勿論だが、ある程度長期になる場合、回数が多くなる場合は、本当に医学的に必要かどうかという医師の証明というものも必須にするといった具体的な方法も是非考慮いただきたい。

 

早稲田大学法学学術院教授 和田仁孝 委員

インターネット等を見てもいかにしてお客さんをリピータにするかという観点から書かれたものもあるように見受けられ、少し倫理的に問題さえあるようなそういった部分も感じられる。そのあたりは職能団体としても規律は色々していると思うが、きちんとやられている方と不正に近いことをやられていく方とそのあたりはどのように統制していくのかという事も抜本的に色々考えないといけないと思う。

 

全国後期高齢者医療広域連合協議会会長/多久市長 横尾俊彦 委員

最適化を図っていくという事にはいくつかの意見も出ているが、算定基準の明確化、支給申請書や医師の同意書のあり方、施術録の整理等の様々な事を実行しながら是非していくべきだと思う。療養費について国、都道府県に対しても指導監督権、指導監査権限等も付与して保険者に対しても加えて一定の権限を与えるような具体的な対策というものを進めていく必要があると感じる。

 

日本医師会常任理事 鈴木邦彦 委員

診療報酬改定の最初の議論の時を思いだしたが、我々にしてもやみくもに理由なく下げられるというのは嫌なものである。エビデンスをなくして下げるというのも柔整の皆さんにとっても抵抗を感じると思うので、是非ともエビデンスを出すようにしていただければと思う。検討会は当事者だけでなく、医科で言えば整形外科の先生方もかかわる分野であるので整形外科の先生方も入れていただきたい。またそもそも国民医療費の中に柔整療養費が含まれていると言いながらどこにどのくらい入っているか、総額では増えているという事は示されているが、そういったものが明確にされていないというところもあるので是非明確にしていただきたい。まだ未整備な部分が沢山あると思うのできちんと透明性の高い仕組みを作って行くべきではないのかなと思う。

 

日本商工会議所社会保障専門委員会委員 山下一平 委員

保険料負担が限界にきている中で適正な医療保険給付を維持するためにはまず実態をもう少し明確にし、どこまでが不正なのかというのをわかりやすく明確にすべきである。その中でどのレベルの診療が適正なのかという事を判断できるようにした上で、監査権限などを保険者にある程度持たせるようにして、不正が行われたら厳正な処置が行われるような環境整備をしっかりしていただきたい。

 

全国市長会国民健康保険対策特別委員長/高知市長 岡崎誠也 委員

国民健康保険を扱っている中で現場から聞くと、それぞれの団体に組合もしくは協会があるが、そこに所属している正規の組合員、協会員の方々は一定の団体のコントロールがきいている。そこに所属していない方々が一定数いるが、そこの部分に色々な課題があるという話も現場サイドから聞いている。これからの検討の中でその辺も分けて話し合っていただけたらと思う。

 

 

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