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古川俊治参議院議員が柔整師に熱いエール!

2010/04/01

医療というのは凄く自己満足なところがあり、こんなに正しい医療をやっていると思うが、患者さんはそれをやらなければいけないんだということではないのです。患者さんが自分で受け入れた医療、私はこの先生に、柔道整復師のあの先生に治療をしてもらうのが一番正しい、それがEBMの確立であり、患者さんに出来るだけ正確に情報を提供する、そのための基準を作るということだと考えていただきたい。(中略)

日本柔道整復師会の定義は現在の柔道整復師のステータスです。今後どういった分野に向かっていただきたいか。一つはこれからの医療需要というのは増えてきます。今は医師不足の時代であるが、2030年頃には医師過剰時代になるため、多くを増やせない。これからの約20年間を埋めていただくにはSkill   Mixが必要で、医療だけではなく保健や介護の分野に柔道整復師の先生がどんどん進出していただくことによって、高齢化社会を支えていただくということであります。同時に地域密着をしていただくことがこれからの社会には求められている。これが本来の姿で、1つが介護予防、機能訓練指導員としての介護福祉分野での活躍。もう1つがスポーツトレーナーとしての活躍、この2つがこれから先の社会では重要だと思っています。今も高齢化社会ですが、本格的な高齢化はこれからなんです。2010年、今から10年間あっという間に超高齢化社会がやってくるんです。今までのスピード以上に速い。したがって先生方の業務というのは正にこれからスタートの準備をしていただくということが大事です。(中略)

今の医療費を何とかしていかないといけないという中で介護の人口が増えてきました。平成12年に介護が始まったが、7年間で認定者が2倍以上、この急激な増加というのは介護保険を作った時には全く想定していなかった。あっという間に増えてきてしまって、これをどういう風に考えたらいいのか検討している。医療・介護でなんらかの政策・対策を立てていかなければならない。2007年4月の新健康フロンティア戦略で要介護者を10年で、7人に1人から10人に1人にするという作戦を考えた。実は運動器疾患で整形外科外来を受診し、リハビリテーションを必要とする患者の多くは介護度判定で要支援1、2に該当します(約80%との報告あり)。これから維持期のリハビリテーションを医療ではなく介護保険で継続する場合は、今後要支援者が急増する可能性があり、この介護の方々をどうしていくかというのが大きな課題です。介護が必要となった原因を考えると、例えば前期高齢者の場合、脳血管障害48.1%、関節疾患10.6%、パーキンソン病9.9%、骨折・転倒7%、脊椎損傷4%、老衰1.6%、認知症3.9%、これらが大きな原因となって、みんが介護になってしまうということがあり、ここを何とかしたいというのが重要なテーマになっている。(中略)

認知症は膝の運動器の障害と相関関係をもっている。運動器が弱くなると認知症が発生してくる。動けなくなってくると、ぼけやすい。これを予防するためにも運動器の保全というのは非常に重要であります。こういった意味で、機能訓練をこれからしっかり実施していただくために、介護予防は国の今後を担う非常に大きな課題であります。これからは、70現役社会というものを健康医学の推進とともに私は結成したいと思っています。介護の分野に並んでスポーツトレーナーとして先生方にご活躍いただきたい。今後ロボット支援下柔道整復術といったロボットによるMRIで患部をリアルタイムに追跡しながら、自動的に一定の整復を行い、施術者に最適位置を提示し非観血的に骨損傷まで治療可能。ロボット技術を1つの道具として使って行くという時代が理論的には可能である。(中略)

政策もいろいろ変わり、だいぶ厳しくなってまいりました。この5月にいよいよ改定がありますが、このたびの改定が病院、医療のほうが外来が0.3%ぐらい、それの大体半分くらいで従来ですとプラス0.15というのが恐らく先生方の改定だろうといわれておりますが、もしかすると3部位目のパーセンテージが低くなってくる可能性がないわけではない。これをどう考えるかというのは業界でしっかり話し合っていただいて、対応していただきたいと思っています。(中略)

最後に、私の座右の言葉ですけども、日本の患者さんに合った医療というものを目指す。特に柔道整復術というのは日本古来の医術でこれを進めていくということに関しては私もできる限りの力をそえたい。もう一点は、真実を見て、人をみていないということで、どうしても我々というのは何が真実であるかということを自分に都合の悪いことは認めたくない、なんらかの理屈をつけて逃げたいところが実際ですけども、やはり真実というものはそのまま受け止めなくてはいけない。そしてそれを受け止めた上で、対戦(?)をしていくこと、これが大切です。これからの柔道整復師の皆さん方の中でも今までやってきたことがやはり間違っているということが分かれば、これを改める、それを素直に認めることがやはり進歩していく上で必要なことなんだろうと思います。ご清聴ありがとうございます。

今後の医療の方向性を示し、柔道整復師の先生業務の方向性を考えていただきたいとした講演は満場の拍手をもって終了した。

(1時間に及ぶ講演内容のため、相当略してあることをお詫びします)

 

topic3-2プロフィール

 参議院議員   自民党   古川  俊治(フルカワ  トシハル)

 「生年月日」   1963年1月14日   やぎ座   A型
 「略歴」
 医療・法律に関するコメンテーターとしてメディアで活躍
 2007年、参議院議員に初当選
 「HP」古川俊治  OFFICIAL  WEB  SITE

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