柔整ホットニュース

これだけは知っておいて!!

第63回   【柔整問題への私見  そのⅢ】

2013/01/01

6-6)医師国保での受領委任払い再契約撤廃

平成19年10月に柔整師側と保険者とで受領委任払いについて再契約がなされます。医師国保で、全国的に再契約を拒否する運動を起こしましょう。

中四国の医師国保ではその気運が生じてきていると聞いています。消極的な運動かもわかりませんが、強大な土手ももぐらの一穴から崩壊することもあります。(医師国保では医師またはご夫人が肩こりのマッサージ(当然柔整の施術対象ではありません)に行っています。)

6-7)保険者機能を推進する会との共闘

今の受領委任払い制度が存続する限り、正しい請求をする圧力をかけられるのは保険者だけです。

5-6年前にこの会と接触したときには、かなりよい反応がありました。今では腰くだけではないかと思われます。毎年1回柔整問題について大会を開いているようですが、そこに講師として招かれた長田・藤田両先生によると、最前列には柔整側の指導者がずらりと坐り、かなりの圧迫感があったようにも聞いています。

ご承知のように、平成12年に出来た柔整審査会は機能を発揮しようにも全然果せられません。「あれができたおかげで請求書の価値が上がった」「公的に許可された」と柔整師側は評価しているようです。公式に価値が上がったという意味です。このように、一つ事をなしても決して彼らに不利に働かないように法律を作っています。医師会側も見習うべきです(この根源は選挙の票です)。

また医科での療養担当規則に相当するものを作るべきだという説もあるが、結果は骨抜きのそれができたのでは、何のためかわからなくなる。

以前より「柔道整復師の主な遵守事項」として「遵守しなければならない」となっていたが余りにも骨抜きである。

この度の改定では「医師の同意は患者の診察した上で書面又は口頭により与えられることを要すること」「なお実際に医師から施術につき同意を得た旨施術録に記載してあることが認められれば、必ずしも医師の同意の添付を要しないこと」と、同じようなことが続けられている(療養費の支給基準、平成22年度版)。

6-8)鍼灸マッサージ師差別国家賠償等請求事件判決の利用

あ・は・き側が主張しているように、同じ医業類似行為である柔整にだけ認めている受領委任払い制度はおかしいのです。これをなんとか利用しましょう。

6-9)医師として国民の健康を守るのが本分で利害闘争にしてはならない

医業類似行為に対する我々の態度はあくまでも国民の健康を守るためです。西洋医学だけが医療とは決して思っていませんが、柔整についていえば主に打撲、捻挫しか施術できないことに3000億円も貴重な社会保障費をまわしているのです。この額は全整形外科診療所の医療費の約半分です。医療では薬品、医療材料、医療機具の代金も入っています。それでこの半分とは理解できないところです。国民の財産をかすめとっているといっている人もいます。

また重要なのは、その業の性質上、重大な疾患、外傷の見落とし、施術による障害も散見されます。医師でさえミスがあると反論をうけます。それはそれなりに責任をとらねばなりません。柔整には診断権がなく、傷害が発生しても責任がないのです。国民からみればやり切れない思いです。

 

つづく

 

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