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第28回   【法の意義】

2011/07/16
法の意義

多数の人間が様々な社会で生活をするためには一定のルールや秩序が必要となる。このルールや秩序など履行しなければならない「社会規範」と呼ばれるものには様々なものがあるが最低限許されることと許されないことを明らかにし、守るべきことを守らなかった場合の処置などをあらかじめ決めておかなければならない。人間集団や社会生活のなかにある様々な社会規範のうちの一つに「法」がある。

 

法の体系

法の形式をその成り立ちで分けた場合、大きく成文法と不文法に分けられる。

1) 成文法

制定法とも呼ばれ、議会の議決など一定の手続きと形式に従って文章(条文)となっているものをいう。

成文法の種類

● 憲法
国の最高法規であり基本法である。したがって憲法に反する法律、命令はその効力を認めない。 *基本法の「基本」とは簡単な、初めてのといった意味でなく根本的な、根源的な、と解するものである。憲法とは国家の根源的な法規という意味である。

● 条約
国際間の成文法である。学問的には国内法の優劣順序にかかわらないとして憲法に優先する場合も認める条約優先説と独立国家の憲法に優先する成文法は認めるべきでないとする憲法優先説に分かれるが現在の通説は完全に憲法優先説であり国連もこの解釈によっている。

● 法律
内閣や国会議員からの発議があり国会の議決と一定の手続きにより制定される。

● 命令
行政機関により制定される。政令、府令、省令、規則等がある。
政令は内閣が定める。法律の実施に必要な規則や法律が委任する事項を定めている。
府令は内閣総理大臣(内閣府)が発する。内閣府にかかわる主任の行政事務について法律もしくは政令を施行するため、または法律もしくは政令の特別の委任に基づいて内閣府の命令として内閣総理大臣が発する。
省令は各省大臣が主任の行政事務について法律もしくは政令を施行するため、または法律もしくは政令の特別の委任に基づいて、それぞれその機関の命令として発する。
規則は人事院、会計検査院等が定める。その所掌事務について法律もしくは政令を実施するため、または法律もしくは政令の特別の委任に基づいて制定する。

 

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